イワタニグループのガス配送車をLPガス車へ順次転換、トヨタ自動車(株)と売買契約締結

「排出ガス新長期規制対応LPガス自動車」導入で加速

 岩谷産業は、従来より取り組んできた環境に優しいLPガス車導入のスピードアップを図るため、LPガスの戸別配送を行う関係会社(ホームエネルギー会社全19社)が所有するガス配送車を 「排出ガス新長期規制対応のLPガス自動車」に切り替え、順次導入する。第1号車が7月17日に(株)ホームエネルギー東海へ納入された。

 LPガス車はガソリン車に比べてCO2排出量が少なく、また、ディーゼル車と比べても黒煙の発生がゼロ・低NOXであり環境に優しい。岩谷産業では、従来から自社で使用する営業車両(セダン、バンタイプ)のLPガス車への転換を進めてきた。
 現在、所有営業車両の53.4%がLPガス車(2007.3末)で、2008年度までの中期の環境目標を72.8%に設定、達成に向け導入を進めている。
 
【トヨタ製ダイナ・トヨエースを継続購入】

 LPガスの配送を行うホームエネルギー各社でも配送車両のLPガス車化を進めており、既に35%がLPガス車に転換しているが、本年9月からの排ガス規制に対応し、また、その導入のスピード化を図るため、岩谷産業はトヨタ自動車(株)と売買契約結び、「トヨタダイナ・トヨエース」の導入を決定した。

 全国のホームエネルギー会社が所有する3トンクラスの全配送車約1,000台を対象に、車両更新時に「排出ガス新長期規制対応」のLPガス車に順次転換し、環境負荷低減とLPガス車普及促進をさらに進める。更新は年間約100台のペースを予定。

【業界を挙げてLPガス車導入を推進】

 環境性の高いLPガス車及び設備の導入には国の補助金も交付され、エネルギー政策、環境政策の観点からも普及が期待されている。このような背景の中、岩谷産業ではトヨタ自動車(株)に対しホームエネルギー会社全体での導入計画を提示し、契約を締結。
 業界団体である全国エルピーガス卸売協会およびLPガス自動車普及促進協議会では、2010年にLPガス車55万台達成(現状29万台)に向けて取り組みを行っている。業界としての目標達成に向け、岩谷産業はLPガス自動車の導入を進める。

 

■資 料
ダイナ・トヨエース(3トン積みLPガス車)LPガス配送車仕様-性能・諸元

<エンジン>
型 式       1BZ-FPE
総排気量(cc)  4,104
使用燃料     LPG
最高出力(kW/r.p.m)    85/3,600
最大トルク(N・m/r.p.m)   306/2,000

<駆動装置>
駆動方式     2WD
変速機       5M/T

<排出ガス>
適合規制     平成17年基準排出ガス NOx 10%低減
JE05モード    NOx(g/kWh)    0.70
認定レベル    NMHC(g/kWh)   0.23

<車両寸法>
全長(mm)     4,835
全幅(mm)     1,695
全高(mm)     2,100
ホイールベース  2,525

<車両重量・定員>
車両重量(kg)   2,945
車両総重量(kg)  6,110
乗車定員(人)   3

<荷台形状>  3方開デッキ、後面に垂直リフト取り付け

<最大積載量(kg)>  3,000