豊田通商、岩谷産業、大陽日酸の3社共同で日本初の商業用移動式水素ステーション開設

 豊田通商、岩谷産業と大陽日酸は、2015年2月6日に、3社で共同出資し、移動式水素ステーションを運営する新会社「合同会社日本移動式水素ステーションサービス」を設立した。

 水素ステーションは、自動車各社の燃料電池自動車(Fuel Cell Vehicle:以下 FCV)の販売開始に伴い整備が進められており、政府は2015年度内に、100カ所程度に増やす目標を掲げ、補助金や規制見直しによる後押しを進めている。現在、全国で7カ所が開業しているが、FCV需要の高まりに合わせて供給拠点のさらなる拡充が求められている。

 こうした状況を踏まえ、豊田通商、岩谷産業、大陽日酸の3社は、今後 FCVの需要が見込まれる一方で水素ステーションの運用場所不足が懸念される期間、水素を供給する運用場所を拡充すべく移動式水素ステーションの設置・運営を共同で行う事で合意した。移動式水素ステーションの特長は、定置式に比べ敷地面積が3割程度で済むことや、建設工期が6割程度で済むことから、特に都市部における水素供給拠点として期待されている。

 新会社は、3月下旬をめどに、まず東京都千代田区で商業用の移動式水素ステーションとしては日本初となる営業を開始し、今後さらに都内1カ所、愛知県でも2カ所で開設する予定。また愛知県庁の水素ステーション啓発事業への参画も予定している。

 本事業において、豊田通商は新会社の事業運営管理を行い、岩谷産業と大陽日酸は水素供給設備の製造、新会社への水素供給と現場管理を行う。また新会社は、設備調達に係る資金については、三井住友ファイナンス&リースのリースを活用する予定。

 ■「合同会社日本移動式水素ステーションサービス」会社概要

1. 会社名合同会社日本移動式水素ステーションサービス
2. 事業概要燃料電池車向け水素供給事業
3. 代表社員豊田通商株式会社
4. 本社所在地東京都港区港南2-3-13 (豊田通商 東京本社内)
5. 設立日2015年2月6日
6. 出資者豊田通商、岩谷産業、大陽日酸 (各社 1/3ずつ出資)
7. 資本金3,000万円

 ※東京の営業開始予定地: 

     ・東京都千代田区3番町6

     ・東京都大田区南六郷1-36-15