在宅酸素療法用の携帯型液体酸素装置「ほたる」レンタル開始

 大陽日酸は、従来の機器に比較し飛躍的に安全性を高め、操作性を向上させた携帯型液体酸素装置「ほたる」を開発し、2016 年2月1日よりレンタルを開始した。

 国内で在宅酸素療法を受けられている患者の数は、現在のところ約 17 万人と推定され、この数は年間 3,000 人程度増加していくと予測されている。(一般社団法人日本産業・医療ガス協会調べ)。
 また、そのうち約8%の患者は液体酸素装置を使用していると推定されており、居宅等に設置する設置型液体酸素装置(以下、設置型)と、移動や外出用として携帯型液体酸素装置(以下、携帯型)を用いている。携帯型を使用する際は、患者が自らが設置型から液体酸素を移充填する。

 液体酸素装置は、設置型においては、在宅酸素療法で多く使用されている酸素濃縮装置と比較して、電気を使用しないため静かで、停電時も安心して使用することができる。また携帯型は携帯用酸素ボンベと比較して長時間使用できるという利点がある。しかし、設置型から携帯型への液体酸素の移充填作業は、習熟が必要で、患者によっては使用が難しいという課題があった。
 新しい携帯型液体酸素装置「ほたる」では、これらの課題を解決し、簡単且つ、安全な移充填作業が可能になる。

①設置型液体酸素装置への接続が簡単
 従来の装置は、移充填時に携帯型を設置型に接続する作業に慣れが必要であり、一部の装置では、移充填作業中の約1分間、接続が外れないよう力を入れて押さえつける必要があった。
 「ほたる」は専用の充填装置を使うことで、片手によるレバー操作だけで設置型液体酸素装置へ接続でき、上から押さえつける必要がない。

②充填完了を光ってお知らせ
 従来の装置は、充填完了のサインが無く、充填時の音の変化で完了を判断する必要があった。
 「ほたる」は液体酸素の充填が完了するとランプが青く光るため、充填完了が一目で確認でき過充填を防ぐ。

③見やすい残量計
 従来の装置の多くは、バネ式残量系を使っており、引っ張り方によって残量の表示が変わってしまうという欠点があった。
 「ほたる」は取っ手形状の残量計を持ち上げることで、液体酸素の残量が簡単に確認できる。自然な持ち上げ動作で残量の確認が可能になった。

④軽量・コンパクトな「タッチワンシリーズ」で簡単流量設定
 「ほたる」は酸素治療フローメータ「タッチワンソロ」、呼吸同調式レギュレータ「タッチワンデュオ」に対応しており、呼吸同調式レギュレータ「タッチワンデュオ」を装着することで、0.25L/分から6L/分までの広範囲な設定が可能。連続流/同調流の切替も、片手で素早く設定が可能になった。