日本液炭、水島工場での液化炭酸ガス製造設備で生産開始

 大陽日酸子会社の日本液炭は同社水島工場の液化炭酸ガス製造設備の建設を完了し、液化炭酸ガスを生産開始した。液化炭酸ガスの生産能力 は250t/日。

 大陽日酸グループで、国内の炭酸ガス事業を行う日本液炭は、石油やアンモニアメーカーから高濃度な原料炭酸ガスを購入し、液化・精製して液化炭酸ガスやドライアイスとして販売している。近年、原料となる炭酸ガスが大幅に減少し、需給が逼迫しており、特に中四国から関西における西日本地区では他地区からの長距離輸送が常態化し、新たな液化炭酸ガス工場の建設が望まれていた。
 今回、液化炭酸ガス製造設備を新設した日本液炭水島工場は三菱ケミカル水島事業所内に所在しており、同事業所にて発生する低濃度の炭酸ガスを回収し、高品質な液化炭酸ガスとして有効利用する。
 水島地区への液化炭酸ガス設備の新設により、中四国から関西地区ユーザーへの安定供給を確実なものとする。今後も続く原料炭酸ガスの構造的な減少に対し、日本液炭では、すでに中部地区での拡充も決定しており、炭酸事業における販売・供給ネットワークを充実することで基盤事業の持続的成長を図る。