函館酸素、総合充填所竣工

 大陽日酸子会社の函館酸素(社長:坂本雅博)が2018年2月から新築工事を行っていた総合充填所及び容器再検査所、容器貯蔵庫の建屋・設備が完成し、2018年11月9日竣工式を行った。

函館酸素総合充填所外観
函館酸素総合充填所外観


 大陽日酸グループで北海道道南地区の事業会社である函館酸素は、1938年の会社設立以来80年以上にわたり、函館市を中心とした道南エリア需要家に医療用ガス・産業用ガスを供給している。
 同社の充填所は函館湾に面した本社構内に立地しており、万が一の地震・津波により生産設備及び物流機能が被害を受けた場合に、地域の医療・産業へ大きな影響を与えることが懸念されていた。
 このため、2015年1月に函館市内高台に位置する臨空工業団地(同市鈴蘭丘町)に約5000坪の事業用地を取得し、2018年2月から工場建設工事を行なっていた。新充填所稼動と同時に、物流機能(ローリー・トラック基地)も同事業所に移転することから、津波など災害時の生産面・物流面でのリスクを低減できる。
 また、製品在庫量・原料備蓄量の大幅増(従来の2~3倍)、自動化設備・効率化設備の導入による生産性向上、効率的レイアウトによる作業性向上、最新設備への更新による保安・品質の向上なども実現する。さらに、2020年度に函館空港まで延伸予定の函館新外環状道路の完成により、物流面での利便性も格段に向上することから、一層の安定供給体制強化・顧客サービス向上が期待できるとしている。


【新総合充填所の概要】
①名称:函館酸素株式会社 臨空事業所
②住所:函館市鈴蘭丘町3番地128
③敷地面積:17,092㎡
④建築面積:1,872㎡
⑤生産品目:医療用ガス(酸素)、産業用ガス(酸素・窒素・アルゴン・炭酸・混合ガス・空気)
⑥稼働予定時期:2018年12月


【函館酸素株式会社概要】
本社所在地:函館市浅野町1番3号
会社設立:1938年3月29日
資本金:2,400万円
主要株主:大陽日酸61.5%、 函館どつく10.1%
代表者:坂本 雅博