世界初の商用超電導ケーブルへ大容量ターボ冷凍機納入

 大陽日酸は、韓国電力公社と LS ケーブル&システムが進めている世界初の商用での超電導送電ケーブル導入プロジェクトに、大容量ターボ・ブレイトン冷凍機、NeoKelvin®-Turbo 10kW(ネオケルビンターボ 10kW)を納入し、現地での試験運転を完了した。

「NeoKelvin®-Turbo 10kW」装置外観
「NeoKelvin®-Turbo 10kW」装置外観
「NeoKelvin®-Turbo 10kW」装置外観


 大陽日酸は、韓国電力公社と LS ケーブル&システムが済州島(韓国)で実施した長距離超電導ケーブルの実証試験において、NeoKelvin®-Turbo 10kW の試作機を設置し、実証試験の成功に貢献、その実績が評価され、商用超電導送電プロジェクト向けへのNeoKelvin®-Turbo 10kW (1 台)の採用が決定したもの。
 本装置は韓国水原市(スーウォン市)の変電所へ納入され、冷凍機単体での現地試運転を完了した。今後、冷却対象となる超電導ケーブル(電圧 23kV、送電容量 50MVA、長さ 1km)が水原市内の変電所間に敷設され、2019 年にケーブルシステム全体の試運転と送電が開始される予定。

【装置の概要】
冷却温度:70K(-203℃)冷凍機出口液体窒素温度
冷凍能力:10kW(冷却水温度 20℃、冷却対象は循環量 0.6kg/s の液体窒素)
電源電圧:3 相交流、380V
消費電力:170kW
冷却水:750L/min

 今後も韓国をはじめ世界各地で超電導送電ケーブルの実証、導入検討が期待され、大陽日酸では今回の実績を足がかりに更なる受注獲得に向けた取り組みを進める。

【ターボ・ブレイトン冷凍機】
 動作ガスが 4 つの過程(①断熱圧縮、②等圧冷却、③断熱膨張、④等圧加熱)により寒冷を発生する冷凍機。ターボ圧縮機で圧縮されたネオンガスは圧縮熱を大気へ放散した後、膨張タービンにて断熱膨張を行い、ネオンガスの温度が低下する。その後、周囲の熱を吸収して、ターボ圧縮機の吸い込み口に還流される。実際の冷凍機には、ターボ圧縮機と膨張タービンの間に熱交換器が挿入され、膨張タービンで発生される冷熱を回収することにより、極低温を生成する。