日本特殊陶業、小牧市と災害時協定を締結し避難所に酸素濃縮器を提供

 日本特殊陶業(会長兼社長:尾堂真一、本社:名古屋市瑞穂区)は、2019年3月27日、小牧市と災害時における「医療的配慮が必要な要支援者(在宅酸素療養者)への協力に関する協定」を締結した。協定の内容は以下のとおり。

●医療支援の目的

 日本特殊陶業と小牧市は、小牧市にて「在宅酸素療法」を受ける患者が、災害時に避難先で安心して治療を継続できる生活環境を提供する。

●医療支援活動の内容

【日本特殊陶業の役割】
 自然災害時に備え、小牧市の「福祉避難所(※)」に酸素濃縮装置を提供する。
※学校等一般の避難所で生活することが困難な要支援者(高齢者、障害者、妊婦など)が利用する避難所。

【小牧市の役割】
 避難生活が長期化した場合も、患者が避難所で安定した治療生活が続けられるように、医療従事者等と連携し、避難先でも安心して治療を継続できる体制を整備する。


 医療用酸素濃縮装置は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)等の呼吸器疾患に罹患した患者が、自宅等で酸素療法を行うために使用する医療機器。医療用酸素濃縮装置が普及することで、従来は入院が必要だった呼吸器疾患等の患者は、自宅で療養することが可能となる。

 国は今後も増大する医療費の抑制策として、在宅医療へのシフトを国家政策として打ち出すなど、在宅酸素療法は医療関係者から大きな注目を集めている。しかし、近年多発している地震、台風などの自然災害は、在宅酸素療養者への酸素供給を脅かすなど、在宅用酸素の早急な供給が必要となるケースが生じる可能性がある。

 こうした状況を踏まえ、日本特殊陶業は、小牧市と連携し、災害時の在宅医療支援を行うことで、地域医療への貢献を目指す。