昭和電工ガスプロダクツ、大分石油化学コンビナート内で液化炭酸ガスの量産開始

 昭和電工(森川 宏平社長)の連結子会社、昭和電工ガスプロダクツ(西村 浩一社長)は、大分石油化学コンビナート内の大分工場にて液化炭酸ガスの製造設備を新設し、製品出荷を開始した。

 液化炭酸ガス・ドライアイスは、飲料・食品、工業向けなど幅広い産業で使用され、原料である炭酸ガスは、石油精製や製鉄所、アンモニア製造工程で発生する副生ガスから製造されるが、国内における石油精製およびアンモニア生産の縮小により原料の供給源が減少し、業界全体で製品の需給が慢性的にひっ迫している。

 昭和電工ガスプロダクツでは、主力の川崎工場と四日市工場をはじめとする各製造拠点で液化炭酸ガスおよびドライアイスを製造しているが、大分工場の設備稼働により、液化炭酸ガスの供給能力は年間15,000トン増加する。需給がひっ迫するなか、これまでは長距離輸送による供給やドライアイスの輸入調達により全国の顧客への安定供給を維持してきたが、さらなる安定供給体制を確立する。

写真:新設備外観

新設備外観

 本設備の新設により、昭和電工ガスプロダクツは大分石油化学コンビナートの12番目の構成会社となった。本事業は大分市企業立地促進助成制度および地域未来投資促進法に基づく経済産業省の地域経済牽引事業の認証を受ける。本設備を安定稼働させ地域の顧客へ安心・安定した製品を提供するとともに、地域経済の発展へ貢献する。