住友精化 2020年3月期連結決算

 住友精化の2020年3月期連結決算は、売上高997億0100万円(前年同期比9.1%減)、営業利益77億7500万円(同14.3%減)、経常利益68億6600万円(同20.5%減)、親会社株主に帰属する純利益42億8500万円(同609.1%増)だった。年間配当金は100円を維持した。

 当期は雇用・所得環境の改善が続くなかで、個人消費にも持ち直しの動きが見られ、設備投資も増加。海外経済も総じて緩やかな景気回復が続いたが、第4四半期会計期間には新型コロナウイルス感染症の国内外における感染拡大などの影響により、先行きが懸念される状況となった。
 親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に海外子会社において固定資産の減損損失40億4000万円を計上したことにより、前期比36億8100万円の増益と大幅に増加した。

セグメント別概況

  1. 【機能化学品セグメント】
    • 売上高は184億4600万円(前期比1.0%減)、営業利益は19億9100万円(前期比7.0%減)。営業利益は、研究開発費の増加などにより減益となった。
  2. 【吸水性樹脂セグメント】
    • 売上高は658億9400万円(前期比11.4%減)、営業利益は35億4400万円(前期比27.9%減)と減収減益となった。販売数量の減少に加え、中国市場において販売価格の下落と人民元安の影響を受けたことなどによる。
  3. 【ガス・エンジニアリングセグメント】
    • 売上高は153億6100万円(前期比7.6%減)、営業利益は22億2800万円(前期比11.1%増)と減収増益となった。売上高は、エレクトロニクスガスなどの販売数量が減少したことにより減収となったが、営業利益は、エンジニアリング事業の利益率が改善したことなどにより増益となった。

今後の見通し

 新型コロナウイルス感染症の世界的拡大による業績への影響について、現時点で算定することが困難であるため、2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)の連結業績予想については、未定とした。合理的な算定が可能になり次第、速やかに公表する。