JFEコンテイナーとドローンワークスが水素燃料電池ドローン用の高圧水素容器を開発

KHK審査を経て日本初の経済産業大臣特認取得

 ドローンワークス株式会社(以下、ドローンワークス)と、JFEコンテイナー株式会社(以下、JFEコンテイナー)は、水素燃料電池ドローンに搭載する高圧水素用複合容器について、高圧ガス保安協会(以下、KHK)の事前評価委員会での審査を経て、経済産業大臣の特別認可(以下、大臣特認)を取得した。

 水素燃料電池ドローンに搭載される高圧ガス容器については、高度150mからの落下事故発生時でも高い安全性を確保するため、経産省の「水素燃料電池ドローンにおける高圧ガスの安全に関するガイドライン(以下、ガイドライン)」への準拠を前提とした『KHKの特定案件事前評価』と『大臣特認』が必要となる。

 ドローンワークスとJFEコンテイナーは、このガイドラインに適合した水素燃料電池ドローン用の高圧水素容器システムを開発。2020年12月に日本初の大臣特認を取得することにより、2021年1月から水素燃料電池ドローンの飛行が可能となった。

水素燃料電池ドローン用 高圧水素容器システム
水素燃料電池ドローン用 高圧水素容器システム


 水素燃料電池ドローンは、従来のバッテリー型ドローンやガソリンハイブリッド型ドローンと比較して、『環境性能』と『飛行時間や積載重量における飛躍的な能力拡大』の両立が可能。今回の高圧水素用複合容器は産業分野におけるドローンの利用拡大・普及に欠かせない要素技術の重要な一つとなる。またドローンのみならず、陸上や水上など様々なシーンでの活用が想定されているマイクロモビリティの水素燃料電池化に際しても、適用が可能な技術としている。

 両社は政府目標の『温室効果ガスの排出量を 2050 年までに実質ゼロ化』・『水素社会の実現』において、FCVや水素発電などに続く新しい利用分野の実現に向け、今後も引き続き連携して活動し、貢献を目指す。

会社概要

【ドローンワークス株式会社】

  • 代表取締役 今村博宣
  • 設立: 2015 年 9 月 1 日
  • ドローンワークスは、千葉県 柏の葉キャンパスに本社を構える産業用ドローンの開発メーカー。産業用ドローン用の国産フライトコントローラの開発・製造・販売、クラウドサービスの提供、受託開発などを展開する。

【JFEコンテイナー株式会社】

  • 代表取締役社長 那須七信
  • JFEコンテイナーの高圧ガス容器事業本部(High Pressure Gas Cylinder Division 通称 HPC)は、高圧ガス容器(ボンベ)をコアテクノロジーとして、 輸送用容器から医療、水素関連分野へと事業フィールドを広げ、企業や社会が求める創造的な付加価値を生み出している。顧客への提案活動を通じて基本構想の段階から参画し、容器の高圧ガス保安協会(KHK)認証取得までを行う。