大陽日酸が細胞農業オープンイノベーションプラットフォーム 「CulNet コンソーシアム」に参画

 大陽日酸は、インテグリカルチャー株式会社(代表取締役 CEO:羽生 雄毅、本店:東京都文京区)が主催する細胞農業オープンイノベーションプラットフォーム「CulNet コンソーシアム」へ参画した。

 大陽日酸は、イノベーションによる新しい事業を創出していくベースとして、バイオを有望分野の一つとしており、革新的な商品開発や産業ガスを利用したバイオプロセスの最適化などを通じ、当分野への貢献を推進している。

 インテグリカルチャーが基礎開発した CulNet SystemTM は、培養肉などの細胞由来製品の量産を可能とする、革新的な技術プラットフォーム。複数の培養装置を繋ぎ合わせることで生体を模したシステムを構築し、細胞由来製品の生産コストを大幅に押し下げる可能性を持っている。

 CulNet コンソーシアムは、オープンイノベーションにより、培養液や培養槽など各領域に強みを持つ企業が参画し共同研究を進めることで、CulNet System™ の本格開発と、培養肉などの製品の供給システムの構築を目的とする。

 大陽日酸は、細胞培養工程における溶存ガスや雰囲気ガスの制御など、関連する産業ガス利用技術の開発を目的として本コンソーシアムに参画する。

 2050 年には世界人口が 100 億に達し、エネルギー、飼料、土地、水などの枯渇が懸念され、植物由来や昆虫食などの代替タンパク質が商品化され認知が広がっている。さらに、より本物らしい食肉の生産方法として細胞培養による培養肉も注目され、多くの国で開発が加速。しかし、培養肉の量産化を実現するには、コスト面、安全面、製造規模面において、解決すべき課題が山積している。

 本コンソーシアムは、オープンイノベーションにより、これらの課題を共同で解決し、将来的なサプライチェーンを含む供給システムを構築することを目的に、2021 年 4 月設立された。

 現在、コンソーシアムには、CulNet System™ を基礎開発したインテグリカルチャーを中心に、大陽日酸を含め 12 社が参加している。