高圧ガス工業 2022年3月期第2四半期連結決算

ガス事業の売上高285億1600万円 6.6%増、営業利益20億0800万円 22.7%増

 高圧ガス工業の2022年3月期第2四半期連結決算は、売上高392億1900万円(前年同期比8.4%増)、営業利益22億9900万円(同42.7%増)、経常利益26億2400万円(同40.9%増)、親会社株主に帰属する純利益20億6600万円(同72.4%増)だった。通期の連結業績予想と配当予想に変更は無い。

 セグメント別の経営成績は次のとおり。

ガス事業

 売上高は285億1600万円(前年同期比6.6%増)、営業利益は20億0800万円(同22.7%増)。自動車、化学、半導体、食品など仕向け先全般において需要が緩やかに回復し、持ち直しの動きがみられた。シリンダーガスビジネスの持続的な成長や収益の改善を目指し、生産・販売体制の見直しを行ない、地域に密着した営業に努めた。また、カーボンニュートラル社会の実現に向け、環境負荷の低い液化アンモニアや水素ガス等の供給網整備を進めた。
 『溶解アセチレン』は、造船業界向けの需要が減少したものの、一部現場関係の回復と自動車関連向けの需要が増加し、売上高は前年同期並み。『その他工業ガス等』は、酸素が新規及びスポット需要の獲得、窒素が半導体及び食品向け需要の回復、アルゴンが新規獲得及び需要の回復、炭酸ガスがプラントメーカーの出荷量増加及びドライアイス向け需要の回復、また、LPガス等の石油系ガスが入札案件獲得と輸入価格の上昇に伴なう販売価格の上昇によりそれぞれ増加し、売上高は前年同期を上回った。『溶接溶断関連機器』は、新規獲得や設備工事、工作機械等の受注が回復し、売上高は前年同期を上回った。『容器』は、消火設備装置向け及び一般工業用向けが減少し、売上高は前年同期を下回った。

化成品事業

 売上高は91億7700万円(前年同期比13.4%増)、営業利益は8億9200万円(同40.8%増)。ナフサ価格の上昇による原材料の高騰や供給不足が続く厳しい状況で推移した。新しい技術の開発に注力し、環境にやさしい製品や付加価値の高い製品づくりに努めた。

 『接着剤』は、ペガールが新製品の開発により、紙用接着剤及び粘着用が増加し、また、需要先の業況回復により塗料用、建築用、繊維用の需要が増加、シアノンが北米向けに工業用高付加価値品、南米・韓国向けにコンシューマー用の需要が増加、ペガロックが国内、海外向けの需要が増加し、売上高は前年同期を上回った。

 『塗料』は、建築用塗料が高機能品の「ウォ-ルバリアシリーズ」や「ビーズコートシリーズ」の伸長、また、エアゾール製品は需要が回復し売上高は前年同期を上回った。

その他事業

 売上高は15億2500万円(前年同期比14.1%増)、営業利益は600万円(前年同期は、1900万円の営業損失)。LSIカード関連及び食品添加物の需要が増加し前年同期を上回った。