岩谷産業 中央研究所に再生医療の研究開発拠点を設立

再生医療の産業化に向け低温物流体制の構築

 岩谷産業は、中央研究所(兵庫県尼崎市)に「再生医療・バイオ研究開発拠点」を設立した。本施設は、再生医療の製品製造を行う施設と同程度の清浄度を有するクリーンルームで、細胞培養・凍結・保管・輸送といった細胞製造工場で行う一連の工程を再現・評価できる設備を備える。

岩谷産業中央研究所再生医療研究開発拠点
中央研究所(左)、クリーンルーム(中)、凍結保存容器(右)

 岩谷産業は液化窒素および応用機器メーカーとして極低温技術を有しており、その技術を活用して再生医療製品、細胞治療においてマイナス 150℃以下での保管および輸送といった低温物流(コールドチェーン)へ参入し事業化を推進している。

 事業の推進および研究開発に向け、大学との共同研究やベンチャー企業との業務資本提携、パートナー企業との協創・協業を進めており、本拠点はその技術開発の場として活用される。

 今後、本施設の活用により、再生医療の産業化において必要とされる製品・サービスの開発を加速させるとともに、新たにバイオ・ライフサイエンス分野に向けた新製品・新サービスの開発にも取り組む。

 岩谷産業は、2024 年に稼働する大阪・中之島の未来医療国際拠点に設立者として参画しており、同事業との連携による社会実装などを通じて、再生医療・細胞治療の発展に貢献する。