東京建物・サーモス・パナソニック・アペックス・味の素AGFが、自動洗浄機を活用したマイボトルの利用促進に関する共同実証実験

循環型社会の推進に向けて 5 社が協働

 東京建物株式会社(以下「東京建物」)、サーモス株式会社(以下「サーモス」)、パナソニック株式会社(以下「パナソニック」)、株式会社アペックス(以下「アペックス」)、味の素 AGF 株式会社(以下「AGF」)は、専用のコーヒーマシンと高速自動洗浄機の活用を通じたマイボトルの利用促進により廃棄物削減を目指す実証実験(以下「本実証実験」)を、東京建物の本社ビル(東京建物八重洲ビル)7 階に勤務する社員約 300 名を対象に行う。本実証実験は、2022 年 4 月 18 日(月)から 5 月20 日(金)までの実施を予定。

実証実験会場となる東京建物本社 7 階の風景
実証実験会場となる東京建物本社 7 階の風景

 プラスチックごみに対する世界的な関心の高まりを背景に、プラスチック使用量削減の観点から紙素材への関心が高まっている。オフィスビルなどで多用されている紙コップに対しては、循環型社会の推進という観点から間伐材を使うなど環境に配慮した取り組みが進められている一方で、可燃ごみとして処理しているオフィスが多いという現状がある。

 東京建物グループはマテリアリティの一つに「循環型社会の推進」を挙げて、これまでも様々なサステナビリティ施策を推進してきたが、実証実験を行う東京建物本社ビル 7 階から排出される紙コップごみの量は年間約 38,800 杯分、ペットボトルごみの量は年間約 18,213 本にのぼる。今回、東京建物グループと、オフィスでのマイボトル利用促進や循環型社会の推進に貢献したい各社との思いが一致し、マイボトルを使用しセルフ式で気軽に美味しいコーヒーを楽しめると同時に、廃棄物の削減が可能な取り組みの確立に向けた実証実験を開始する。

 本実証実験では、アペックスのコーヒーマシンを 7 階オフィス内に設置し、対象社員は配布されたサーモスのボトルにてコーヒーを飲用する。また、パナソニックの自動洗浄機を 7 階オフィス内に、卓上食洗機を給湯室に設置する。マイボトルを利用する際の課題である洗浄の手間を解消するとともに、マイボトルの利用促進により、東京建物八重洲ビル 7 階から出される紙コップ由来の可燃ごみやペットボトル等の廃棄物の削減を目指す。

【本実証実験の概要】

  • 実証期間:2022 年 4 月 18 日(月)~5 月 20 日(金)
  • 実証場所:東京建物八重洲ビル
  • 実証対象:同上ビル 7 階オフィス勤務者(約 300 名)
  • 実証内容:マイボトルの利用率、およびマイボトル利用による廃棄物削減効果

【各社の役割等】

  1. 実証実験フィールドの提供(東京建物)
     本実証実験を行う場として東京建物本社 7 階を提供し、社員による洗浄機の利用状況をモニタリングのうえ、アンケートを実施する。また実験やアンケートの結果を踏まえ、今後自社で保有・運営する他物件での展開を検討し、マイボトル推進による紙コップ、ペットボトル等廃棄物の削減を目指す。
     東京建物はこれまでにも循環型社会の推進に向けた様々な実証実験を行ってきた。東京スクエアガーデンでは廃プラスチックを再資源化する実証実験を、新宿センタービルではオフィスから排出・焼却処理されている有機性廃棄物を燃料化する実証実験を行った。また、廃棄物の削減や CO2 削減などの実証実験以外にも、脱炭素型持続可能なまちづくりに向けて産学共同で研究を開始している。今回の実証実験を通して、循環型社会の推進を一層加速する。
  2. ボトルの提供(サーモス)
     サーモスのボトルは真空断熱構造により、おいしい温度を長時間保ち、結露の心配もない。漏れない構造でオフィス内の移動も安心して持ち運べる。また、リユースが可能な為、ごみの削減にも繋がる。マイボトル利用によるオフィスでの快適なドリンクシーンと、循環型社会に繋がる身近な行動の一歩として、今回の実証実験に参加する。
  3. マイボトル専用自動洗浄機の提供(パナソニック)
     食洗機事業で培った洗浄ノウハウを生かし、実証実験用に 2 種類の洗浄機を開発した。高速ボトル洗浄機は、新開発ノズルによる高圧水流と高温水により、1 回およそ 1 分でボトル内部とフタを同時洗浄、手間なくクリーンな洗いあがりを実現する。既存の卓上食洗機を改良した卓上型ボトル洗浄機は複数のマイボトルの同時洗浄と乾燥が可能なほか、洗浄後は「ナノイーX」により清
    潔に保管できる。
     今回の実証実験では洗浄機によるマイボトル利用促進への効果検証を行い、リユース促進による廃棄物削減と資源保全につなげる食洗機事業の新たな環境貢献に向けた知見を蓄積する。
  4. コーヒーマシンとコーヒー豆の提供(アペックス・AGF)
     アペックスが開発したマイボトル対応型コーヒーマシンは、最大 4 種類のコーヒー豆やリーフティーなどを使用し、本格的な嗜好飲料を提供することが可能。コーヒー豆毎に別々のミルを搭載し、一杯ずつドリップをするため、コーヒー豆の良さを最大限引き出した一杯を味わうことができる。使用するコーヒー豆は、マシンにあわせて、アペックスと AGF が共同で商品化を行っており、豆の選定から、ブレンド・焙煎・レシピの開発を行った。
     今回提供する『ザ・ブレンド』は、まろやかなコクがあるコロンビア、上品な酸味のグアテマラ、適度な苦みのブラジル、甘い香りのタンザニア、それぞれの豆の個性を重ね合わせた、定番の一杯に仕上がっている。コーヒーを通じて、オフィスワーカーが健康的な生活を送り、高いパフォーマンスを得るために欠かせない、3Rを提供する。

※3R(Rest 休息/Relaxation やすらぎ/Refreshment 気分一新)