エア・ウォーターがメカトロ・アソシエーツ（株）を買収

生産現場の自動化・省力化ニーズを捉え、システムインテグレーション事業を推進

　エア・ウォーターは、溶接関連に強みをもつFA（ファクトリーオートメーション）・ロボットシステムの設計・製作・販売を手掛けるメカトロ・アソシエーツ株式会社（本社：石川県小松市、代表取締役社長：酒井 良明、以下：メカトロ・アソシエーツ）の全株式を、2022年8月29日付で譲り受け、同社をグループ化した。

　さまざまな生産現場において、産業用ロボットとAIやIoTなどの先進技術を組み合わせ、生産効率を高めるスマートファクトリー化が進められている。エア・ウォーターは、こうした顧客工場の自動化ニーズに対応するため、メカトロ・アソシエーツのグループ化を機に、システムインテグレーション^※１事業に本格参入する。これまでは、溶接・溶断に欠かせない各種産業ガスの供給に合わせて溶接材料や溶接機といった産業機材を中心に販売してきたが、今後は、産業用ロボットの導入や一連のシステム構築を軸に、最適なガスや機材の販売も合わせて行うトータルソリューション型のビジネスモデル構築に取り組む。

　グループ化するメカトロ・アソシエーツは、工場の生産ラインの自動化を数多く手掛けており、多種多様な設備・システムの製作が可能な設計技術力に強みを有する。一方で、エア・ウォーターは、生産現場への産業ガスの供給を通じ、幅広い業界・業種の顧客と接点を有していることに加え、生産ラインに組み込むガスアプリケーション^※２を多数ラインアップする。今後は、両社が得意とするガス・溶接関連領域に留まらず、生産ライン全体のシステム構築までをワンストップで提供することで、国内製造業で拡大が続くIoTニーズへの貢献を目指す。

　同時に、多様な事業を展開するエア・ウォーターグループにおいて、メカトロ・アソシエーツが持つ高度なシステムエンジニアリングの知見を活用してＤＸ推進を図り、これをグループ内外に展開する。

※1　システムインテグレーション（SI：Systems Integration）：生産現場におけるシステムインテグレーションとは、産業用ロボットや溶接機器、加工機、搬送機器などを組み合わせた自動化システムを、顧客の生産ラインに最適な形で動作するよう設計・製作を行う事業。

※2　顧客の生産ラインに組み込むガスアプリケーション：液化窒素フリーザー、ドライアイス精密洗浄システム（クイックスノー）、大気圧プラズマ装置などを有する。

株式譲受の概要

• 譲受日：2022年8月29日
• 出資比率：発行済株式総数の１００％

メカトロ・アソシエーツ株式会社 会社概要

• 設立　　：2006年10月
• 代表者　：代表取締役社長　酒井 良明
• 本社　　：石川県小松市一針町ヌ５７－１
• 資本金　：2千万円
• 売上高　：約5億円（2021年9月期）
• 従業員数：17名
• 事業内容：FAシステム、産業用ロボットシステムの設計・製作・販売など