小池酸素工業が半導体向けにヘリウム回収精製装置を拡販

製造工程中に排気されるヘリウムガスを効率よく回収・精製しリサイクル

 小池酸素工業は、製造工程中に排気されるヘリウムガスを回収・精製しリサイクルする事により、ヘリウム購入量を低減し、供給不安を解消すると同時に、製造コストを大幅に削減する「ヘリウム回収精製装置」を、半導体メーカー向けに販路を広げる。既に国内光ファイバーメーカーで採用され、高い評価を得ている。

 液体窒素で冷却した吸着剤に不純物を吸着させ除去する低温吸着方式を採用することにより、回収ヘリウムガスを純度 99.995%以上に精製し、精製・再生過程におけるヘリウム回収効率は 99%以上と高効率を実現した(回収ガスヘリウム濃度 80%時)。

 処理能力は、500m³/日以上、月間 15,000m³以上の回収ヘリウムガスを精製できる。また回収ガスを一時貯蔵することにより、回収ガスの流量変動や濃度変動に影響されることなく精製できるとしている。

 ヘリウムは、半導体、光ファイバー、リークテスト、医療、低温工学など幅広い分野で多く使用されている。主な産出国は、米国、カタール、アルジェリア、ロシア等に限定された極めて貴重な天然資源で、常に供給不安、価格高騰のリスクを抱えており、ヘリウムリサイクルのニーズが高まっている。