巴商会が「第19回FC EXPO【春】(2023年3月15日~3月17日開催)」に出展

国内で初めてグリーン水素の外販事業

 巴商会は、2023年3月15日から3月17日まで東京ビッグサイトで開催される「第19回FC EXPO【春】」に出展し、同社が展開する水素エネルギー事業についての展示を行う。

 脱炭素社会の救世主として話題の水素エネルギーの中でも、最も環境価値の高いグリーン水素(製造過程においてもCO2を排出しない水素エネルギー)を、全国に先駆け、産業用ガス専門商社である巴商会は、国内初のP2G事業会社YHC(やまなしハイドロジェンカンパニー)とタッグを組んで製造から販売・供給を行う。また、グリーン水素の運搬に伴うCO2排出もカーボンクレジットでカーボンオフセットを行い、実質的にCO2を排出しない環境経営を促進させる支援事業も行う。

山梨県米倉山の電力貯蔵技術研究サイト全景
山梨県米倉山の電力貯蔵技術研究サイト全景

展示内容

 巴商会は、2016 年 9 月より山梨県、東レ、東京電力ホールディングス、東光高岳の 4 社が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けて開始した「CO2フリーの水素社会構築を目指したP2G(Power to Gas)システム技術開発」において販売・供給の社会実証に協力してきた。

 同社は、この実証事業において、山梨県の水素エネルギーの製造・貯蔵の拠点である「米倉山電力貯蔵技術研究サイト」において、高圧水素ガスの製造設備並びに、2022年4月からは分散型の水素出荷が国内に普及することを想定した水素品質の確認・維持に関する共同研究に参画している。

 NEDOの実証事業終了後、山梨県は共同事業者である東京電力ホールディングス、東レとともにP2Gシステムの専業会社である「やまなしハイドロジェンカンパニー(YHC)」を設立。巴商会は2023 年 3 月より、資産の活用としてYHCが担う水素社会実証の継続において卸供給を受け、国内で初めてのグリーン水素の外販事業に乗り出す。

 今回、6 年以上にわたる実証成果とグリーン水素エネルギーの販売・供給とともに水素ステーションを展開してきた事業全体について、東京ビッグサイトで開かれる第 19 回 FCEXPO【春】で展示を行う。

開催概要

「グリーン水素」の環境価値

 再生可能エネルギーによる発電を用い、水を電気分解することによって得られる水素をグリーン水素という。従来の燃料は燃焼時に温室効果ガスを排出するが、水素ガスはこれを排出しないことに加え、その製造においても再生可能エネルギーを使用していることから、2050カーボンニュートラルにおける主力の燃料として活躍することが期待されている。

 地域の余乗する再生可能エネルギーと再エネ資源国の再生エネルギーをバランス良く組み合わせてグリーン水素の流通網を創造することで、エネルギーセキュリティーに対応でき、環境にも優しい燃料のサプライチェーンの達成を目指す。

 山梨県は、YHCが製造する水素の製造方法を個別に確認し「グリーン水素証書」を発行、これによって巴商会の持つ全国最大の水素サプライチェーンの中でグリーン水素の価値を個別に提供する。

グリーン水素証書
グリーン水素証書

カーボンニュートラル実現に向けて産業用ガス専門商社が担うエネルギー供給網

 YHC が製造を行うグリーン水素は、水力・太陽光発電の100%自然エネルギーでつくられている。自然エネルギーの発電は自然環境に左右されるため電力の需給調整ができないことが課題だが、電力需要が少なく、再生可能エネルギーが多い時に生じる電力系統の余剰電力を水の電気分解による水素製造で吸収することでこの課題を解決することが可能になる。

 産業用ガスの供給網を持つ巴商会では、自社の販売ルートを活かして、さまざまな業界・業種へのエネルギー供給網を担う。併せてガス供給設備の提案なども行い、地球環境をより良くするためにグリーン水素の利用シーンを増やしていくとしている。

水素トレーラー
水素トレーラー
水素カードル
水素カードル

運搬時のCO2排出を実質ゼロにする取り組み

 グリーン水素運搬時にどうしても排出されるCO2を、巴商会が取り扱う、「Jブルークレジット(カーボンクレジット)」購入によりグリーン水素の製造から運搬までをトータルでグリーン化し、CO2排出を実質ゼロにする取り組みを行う。

運搬時の CO2排出をカーボンオフセット
運搬時の CO2排出をカーボンオフセット

会社概要

  • 会社名:株式会社巴商会
  • 本社:〒144-8505 東京都大田区蒲田本町一丁目2番5号 ネクストサイト蒲田ビル6階
  • 代表取締役:深尾 定男
  • 設立:昭和25年7月
  • 資本金:75百万円
  • HP:http://www.tomoeshokai.co.jp/
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