新コスモス電機 2023年3月期通期連結決算

売上高、営業利益、経常利益、純利益ともに予想を上回る、年間配当金を10円増配

 新コスモス電機の2023年3月期通期連結決算は、売上高372億0600万円(前年同期比8.4%増)、営業利益56億9300万円(同4.8%増)、経常利益62億6900万円(同3.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益37億3600万円(同1.0%減)となった。直近の当期業績予想を上回ったことから、年間配当金予想を修正し、期末配当を10円増配し47円の計47円(前年同期比10円増配)とした。

 新コスモス電機グループは一酸化炭素センサを使ってより早く火災を知らせる一酸化炭素検知機能付き火災警報器「プラシオ」や、米国向け電池式メタン警報器などの家庭用ガス警報器関連、工業用定置式ガス検知警報器関連、および業務用携帯型ガス検知器関連の各分野において独自のガスセンサ技術を活かした機器の開発・販売を進めた。また、世界中のガス事故ゼロを目指し、より一層、安全・安心で快適な環境づくりに貢献するため、高性能・高品質・高付加価値製品の開発に取り組むとともに、グループのネットワークを活かしたグローバルな営業活動を展開し、業績の向上に努めた。

 当期の売上高は、ウィズコロナの下での経済活動の持ち直しに伴い、特に海外市場向けが好調に推移した。利益面では、予想していた供給面での制約や物価上昇によるコスト増の影響は限定的だった。

商品別概況

家庭用ガス警報器関連

 都市ガス用は国内市場および海外市場で、警報器の販売が好調に推移し、売上高は前期を上回った。LPガス用は拡販に努めたが、売上高は前期を下回った。売上高は190億0100万円(前年同期比14.9%増)。

工業用定置式ガス検知警報器関連

 国内市場のLPガス業界、化学業界向けガス検知警報器の販売が好調に推移した。加えて、海外市場でエレクトロニクス業界向けガス検知警報器の販売が好調だった。売上高は101億6900万円(前年同期比7.2%増)。

業務用携帯型ガス検知器関連

 自動車業界や石油業界、土木建築業界向けガス検知器の販売が好調に推移した。売上高は60億2900万円(前年同期比4.0%増)。

今後の見通し

 2024年3月期通期連結決算は、売上高412億9400万円(前年同期比11.0%増)、営業利益47億8000万円(同16.0%減)、経常利益50億1400万円(同20.0%減)、親会社株主に帰属する純利益28億6200万円(同23.4%減)。年間配当金予想は、期末47円の計47円を見込む。