出光興産、液化天然ガス事業会社のMidOcean Energyへ5億米ドルを出資

LNG事業へ本格参入、戦略的パートナーシップを通じ成長分野での事業機会獲得

 出光興産は、世界有数のエネルギー・インフラ分野における機関投資会社であるEIG(本社:米国)が設立および運営する液化天然ガス(LNG: Liquified Natural Gas)事業会社MidOcean Energy(本社:英国)に対し、5億米ドルの出資を行うことを決定した。
 本出資は、出光興産がLNG事業に本格的に参入するための第一歩となる。MidOcean Energyとのパートナーシップを通じてLNG分野における事業機会の獲得を目指し、今後、エネルギーのさらなる安定供給に取り組む。本出資に関する契約締結は2026年3月中を予定。

 MidOcean Energyは、オーストラリア、カナダ、南米など複数地域のLNGプロジェクトへの参画実績を有し、コスト競争力と炭素排出削減の両立を可能とするポートフォリオの構築を進めている。また、LNG業界で豊富な経験を持つ経営陣が、エネルギートランジションを見据えた成長戦略を推進する。
 出光興産は、ベトナムでのガス田開発事業や、北米におけるデータセンターに併設されるガス発電所向けの天然ガス供給事業を展開する。こうした事業基盤を生かしながら、LNG分野において高い専門性を持つMidOcean Energyとの戦略的パートナーシップを通じてLNG市場への参入機会の獲得を追求するとしている。なお、本出資は、競争法上必要となる許認可取得が前提となる。

 LNGは石油や石炭と比べ燃焼時のCO₂排出量が少なく、低炭素・脱炭素社会への移行期において、環境負荷低減とエネルギーの安定供給を両立するエネルギーとして、重要性が世界的に高まっている。また、LNGは供給地域が地理的に分散しており、調達先の多様化が可能であることから、地政学的リスクの低減やエネルギー安全保障の観点でも戦略的価値が高いエネルギー。さらに、アジアでは、人口増加や経済成長を背景に発電・産業用途での需要拡大が続いており、出光興産ではこうした市場環境を踏まえ、LNGを中長期的な成長分野と位置付けている。

EIG Global Energy Partnersの概要

 EIGは、グローバルなエネルギーおよびインフラ分野に特化した世界有数の機関投資会社で、2025年12月31日時点の運用資産残高は254億米ドルに達する。43年にわたり、6大陸44カ国において、425件のエネルギーセクターのプロジェクトあるいは企業に対し累計534億米ドル超の投資を行った。EIGの顧客には、米国、アジアおよび欧州における主要な年金基金、保険会社、大学基金、財団、ならびにソブリン・ウェルス・ファンド(国家または政府が保有・運用する投資ファンド)が含まれる。米国ワシントンD.C.に本社を置き、ヒューストン、ロンドン、シドニー、リオデ ジャネイロ、香港、ソウルに拠点を展開。URL: https://eigpartners.com

MidOcean Energyの概要

 EIGが設立・運営するLNG事業会社であるMidOcean Energyは、多様かつコスト競争力と炭素排出削減の両立を可能とするグローバルなLNGポートフォリオの構築を目指す。これは、LNGが他の化石燃料と比較して低炭素かつ競争力が高く、世界的なエネルギーシステムにおいてより重要であるとするEIGの考えを反映したもの。MidOcean EnergyはLNG Canada、Gorgon LNG、Pluto LNG、QCLNG、Peru LNGをはじめとする複数のLNGプロジェクトへの参画実績を有しており、エネルギー業界において27年にわたり要職を歴任してきたDe la Rey Venter氏が率いている。URL: https://midoceanenergy.com