HYSTAR AS（ハイスター社）製水電解装置やスタックを国内で拡販

　日鉄物産は、ノルウェーでグリーン水素製造に必要な水電解装置の開発から製造、販売までを手掛けるHYSTAR AS（ハイスター社）に対し、2023年の初回出資に続く追加出資を実施、第三者割当増資を引き受けた。

　ハイスター社は、2020年に欧州最大規模の研究機関であるSINTEFからスピンオフして創業した、グリーン水素製造のためのPEM型水電解装置を生産するハイテク企業。独自の特許技術を活用し、水電解装置の基幹部材であるスタックを内製し、高い電解効率と安全性を両立させた装置を製造する。2024年には、革新的な低炭素技術をサポートする目的で設立された世界最大級のファンドであるEUイノベーションファンドから助成金も獲得した。これにより、生産能力1.5ギガワット規模の新工場を立ち上げ、最終的に4.5ギガワットまでの生産能力拡張を計画するなど、欧州をはじめ世界で注目を浴びている。

　日鉄物産は、脱炭素ビジネスを展開する中でハイスター社を互恵的かつ戦略的なパートナーと位置付け、さらなる企業価値の向上に取り組む。今後も、ハイスター社への素材供給を継続するとともに、同社水電解装置およびスタックの日本での拡販も積極的に推進する。