2025年度中に容量 1,000kW 以上の太陽光発電設備や100Nm3/h級水電解水素発生設備、圧縮水素トレーラーや圧縮水素カードル運搬の高圧ガス製造設備の設計
東京電力ホールディングスは、東京都産業労働局が公募した「中央防波堤外側埋立処分場におけるグリーン水素製造施設の整備プロジェクト」に応募し、2025年6月12日、東京都との共同事業者として採択された。東京都と共同で、中央防波堤外側埋立処分場(東京都江東区)における「メガワット級の太陽光発電設備」に併設した「グリーン水素製造設備」の基本設計を行う。

山梨県米倉山での実証1をはじめとした太陽光発電及び水素製造事業等の実績を踏まえ、2025年度中に容量 1,000kW 以上の太陽光発電設備や、100Nm3/h 程度の能力を有する水電解水素発生設備、圧縮水素トレーラーや圧縮水素カードルで運搬するための高圧ガス製造設備など、高品質な水素を安定的に製造・供給するために必要となる設備の基本設計を行う。また、原料となる水供給や電力供給及び排水処理のための設備、管理のための事務所や設備を格納する建屋などの設計も行う。

- 山梨県、東レ株式会社、株式会社東光高岳および当社による「CO2 フリーの水素エネルギー社会実現に向けた P2G システムの技術開発及び実証研究に関する協定」(2016 年 11 月 4 日締結)に基づき実施 ↩︎
カーボンニュートラル社会の実現に向けては、再生可能エネルギーの利用拡大が重要となるが、太陽光や風力など一部の再生可能エネルギーは、発電量が季節や天候に左右され、コントロールが困難という課題がある。水素は長時間にわたり大量のエネルギーを貯蔵可能という特徴があり、再生可能エネルギーの抱える課題を解決する、調整力としての役割が期待されている。さらに、水素はエネルギーとして燃焼する際にCO2 を排出しないほか、再生可能エネルギーなどの脱炭素電源により製造されるグリーン水素は、製造時にも CO2 を排出しない利点がある。