IHIがVopakと2030年度操業開始の国内アンモニアターミナルの開発・運営で、合弁事業の立ち上げに向けた共同開発

アンモニア貯蔵タンク製造のリーディングカンパニーとして、クリーンアンモニアを中心としたアンモニアバリューチェーンの開発を推進

 株式会社IHI(以下IHI)とRoyal(ロイヤル) Vopak(ヴォパック)社(本社:オランダ、以下Vopak)は、新たな合弁事業の立ち上げに向けた共同開発契約を締結し、日本国内での拠点整備状況を見据え、2030年度の操業開始を目標とするアンモニアターミナルの開発・運営を行うプロジェクトに参加する。安全かつ効率的なアンモニアの貯蔵およびインフラの開発に注力する。

 アンモニアターミナルの開発は、輸入したアンモニアを日本国内で受け入れ、貯蔵し、安定的に供給できる体制を整えるためのもの。アンモニアは、発電分野や産業分野における燃料・原料としての利用を通じて、今後普及が進み、日本の脱炭素目標へ貢献していくことが期待されている。  

 今回の協業において、IHIグループは、日本のアンモニア貯蔵タンク製造のリーディングカンパニーとして、クリーンアンモニアを中心としたアンモニアバリューチェーンの開発をさらに推進する。Vopakは、世界的なタンク貯蔵およびインフラパートナーとして、アンモニアターミナルの設計・運用における豊富な経験を活用する。

 IHIとVopakは、広域的なアンモニアサプライチェーンを日本国内に構築し、アンモニアの多様な活用可能性を検討する。また、海上輸送のハブ機能を担うアンモニアターミナルを活用し、効率的なアンモニア供給体制の構築を目指す。

 IHI執行役員事業開発統括本部副本部長兼アンモニアバリューチェーンプロジェクト部長の山本建介氏は「Vopakとのパートナーシップのもと、日本国内でのアンモニアターミナル開発・運営に向けた取り組みが新たなステージへと進展することを非常に喜ばしく思っています。両社の技術やノウハウを最大限に発揮し、安全かつ効率的なアンモニアインフラの整備を通じて、日本のエネルギー転換と持続可能な社会の実現に貢献してまいります」と述べた。

 Royal Vopak日本法人カントリーディレクターのラース・シャウマン氏は「IHIと共に、日本国内のアンモニアターミナルの構築に貢献できることを非常に楽しみにしています。Vopakのグローバル成長戦略には、産業およびガスインフラ、そしてエネルギー転換に必要なインフラが含まれています。現在、Vopakは世界ネットワーク内に6か所のアンモニア貯蔵施設を有しています」とコメントしている。