関西国際空港に水素で走る燃料電池マイクロバスを導入
空港見学や泉州地域の周遊、大阪・関西万博へのツアーなどに活用予定
関西エアポート株式会社は、岸和田観光バス株式会社との連携のもと、水素を燃料として走行する燃料電池(FC)マイクロバス*を導入した。

空港内を走行する FC バスとしては、2022 年より空港内の連絡バスとして運行している路線バスタイプの「SORA」に続いて 2 台目。今回導入する FC マイクロバスの特徴は、高速道路の走行が可能なことであり、関西地域では初めての導入となる。また、日本で初めて観光バスとしての使用を予定しており、空港見学のみならず、地元の泉州地域の周遊ツアーや、大阪・関西万博へのツアーでも活用が予定されている。
走行時に CO2 や環境負荷物質を排出しない FC マイクロバスは、大阪・関西万博の未来社会ショーケースのテーマである「グリーン万博」、「スマートモビリティ万博」の実現にも寄与できるものと期待されている。
*水素と空気中の酸素の化学反応によって発生する電気を用いてモーターを駆動させ走行するバス。走行時に CO2や環境負荷物質を排出しない。本車両の導入においては、関西エアポートと岸和田観光バスが共同出資し、環境省および大阪府の補助金の交付を受ける。
・令和 5 年度(補正予算)商用車の電動化促進事業(タクシー・バス)炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(環境省)https://ataj.or.jp/subsidy/efv-f_taxibus_r5/
・令和 6 年度 万博を契機としたバス事業者の脱炭素化促進事業における補助金(大阪府)https://www.pref.osaka.lg.jp/o120020/eneseisaku/banpaku_bus/index.html
導入車両の概要

トヨタ自動車株式会社のコースターをベース車両として MIRAI の FC システムを搭載し、優れた環境性能と低騒音・低振動を実現した。
- 乗車定員: 最大 22 人(補助席 4 人含む)
- 航続距離: 約 380 ㎞
- 最高速度: 95 ㎞/h(高速道路を走行可能)
- 水素充填料: 9.7 ㎏(70MPa)
- 給電能力: AC100V:1500w×6 セット(車外 6 口、車内複数)、DC(CHAdeMO): 9kw