大陽日酸子会社のVietnam Japan Gas Joint Stock Company(VJG/社長:矢菅治彦)は、ベトナム南部ホーチミン市近郊バリア・ブンタウ省フーミー第3工業団地内に、新たに空気分離装置を建設することを決定した。
ベトナムでは、高い経済成長率を背景に、産業ガス市場も成長を続けており、特に南部バリア・ブンタウ省フーミー地区では鉄鋼・化学を中心にグローバル企業の進出が進み今後も大規模なガス需要が期待される。中でもフーミー第3工業団地は国際水準のインフラと投資環境が整った日越政府認可の工業団地であり、日系企業を中心に外資系企業の進出が見込まれている。
VJG では、当地区で韓国系非鉄メーカー並びに現地電炉メーカーへのパイピングによるガス供給も新たに受注しており、今後の需要増に対応し生産能力を増強するため空気分離装置を建設することを決定した。
1996 年に設立された VJG は、ハノイ周辺の北部地域およびホーチミンを中心とする南部地域で、本社工場を含め 5 つのガス生産工場と 3 つの営業所で産業ガス事業を行っており、同国内において強固な製造・販売体制を構築している。
【VJG 及び新工場概要】
・社名:Vietnam Japan Gas Joint Stock Company
・設立:1996 年 1 月
・本社:ドンナイ省ビエンホア
・社長:矢菅 治彦
・新工場立地:バリア・ブンタウ省フーミー第3工業団地
・新工場液化ガス生産能力:液化酸素・窒素 5,000N㎥/h
・新工場完成時期:2019 年中頃
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神戸製鋼所加古川製鉄所にオンサイトガス供給開始
エア・ウォーターは、神戸製鋼所加古川製鉄所に建設を進めていた5号空気分離プラントが完成し、10月1日より営業運転を開始した。加古川製鉄所でのガス使用量の増加計画のため、エア・ウォーターが新5号空気分離プラントの設置からガス供給にいたる一連のオンサイトガスビジネスとして受託し、2016年より建設を行っていた。
また、同プラントは、製造した酸素、窒素、アルゴンの一部を液化し、タンクローリーによって西日本地域の幅広い業種の顧客向けに供給するための液化ガス製造拠点にもなる。
【新プラントの概要】
設備能力 :酸素ガス 30,000Nm3/h
窒素ガス 40,000Nm3/h
アルゴンガス 1,000Nm3/h
設備メーカー :神鋼エア・ウォーター・クライオプラント株式会社
(出資比率:エア・ウォーター60%、神戸製鋼所殿40%)
投資額 :約50 億円
大陽日酸は、米国 100%子会社 Matheson Tri-Gas, Inc.(以下 MTG)を通じて、Lotte Chemical Louisiana LLC(以下 Lotte Chemical Louisiana)のエチレングリコールプラントに、産業ガスをパイピング供給する契約を締結し、ルイジアナ州に2基の空気分離装置を建設する。
Lotte Chemical Louisiana は韓国ロッテケミカルの米国現地法人で、ルイジアナ州レイクチャールズでエチレングリコールの製造工場を建設しており、MTG が酸素・窒素をパイピング供給する契約を締結した。
MTG は 2014 年に、Sasol 社のエタンクラッカーに産業ガスをパイピング供給する契約を締結、今回の Lotte Chemical Louisiana との契約により、北米で2件目となる大型のパイピングガス供給案件を獲得した。
MTG は新たに2基の大型空気分離装置を建設し、Lotte Chemical Louisiana へ酸素・窒素ガスを供給するとともに、併産する液化アルゴンを他のユーザーへ拡販する。空気分離装置は2018 年後半の完成を予定。
先般のエア・リキード資産の買収により米国内におけるナショナルサプライヤーとしての地位を確立した MTG では、拡大した液化ガス生産ネットワークを活用し、引き続き専門チームによるオンサイト及びパイピングガス供給案件の獲得に取り組む。