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アルゴン 産業ガス 窒素 酸素

西九州地域2拠点にプラントを建設し液化ガス安定供給体制を構築

 エア・ウォーターは、長崎、佐賀、福岡など西九州地域の産業ガス・医療用ガスのさらなる安定供給を目的に、長崎県諫早市にVSU13号機(高効率小型液化酸素窒素製造装置)を新設、福岡県大牟田市に老朽化プラントのリプレースとしてVSUA(高効率小型液化酸素窒素アルゴン製造装置)をそれぞれ建設し、2拠点の連携運営として地域のガス需要に応える。
 同事業は、福岡県を中心に九州の広域にわたり事業を推進する、大手産業・医療用ガスメーカーの福岡酸素との協力事業になる。

 エア・ウォーターはこれまで、西九州地域のガス供給においては、九州工業ガス(大牟田市)ならびに小倉工場(北九州市)の一部を主力の製造拠点として地域のガス供給を担ってきた。今回の事業は、九州工業ガスのプラントの老朽化対策ならびに、九州全域における産業・医療用ガスの一層の安定供給体制確立を目的に、製造の2拠点体制を構築するもの。
 2拠点体制の構築を進めるにあたり、九州における有力メーカーである福岡酸素より製造拠点整備への理解と協力を得て、地域における安定供給への志を一にし、産業・医療用ガスの地域における、災害に強い絶対的安定供給体制確立にむけ大きく前進する。

【プラントの概要】

①長崎VSU(長崎液酸株式会社)
所在地 :長崎県諫早市
出資比率 :エア・ウォーター 51%、九州エア・ウォーター19%、福岡酸素 30%
製造能力 :液化酸素600N ㎥/h、液化窒素1,400 N ㎥/h
運転開始 :2016 年7 月を予定
設備投資額:約14 億円

②九州工業ガス株式会社 VSUA
所在地 :福岡県大牟田市
出資比率 :エア・ウォーター 60%、福岡酸素 25%、三井化学 10%、大陽日酸 5%
製造能力 :酸素ガス/窒素ガス:4,800 N ㎥/h、液化酸素/液化窒素:2,250 N ㎥/h、アルゴン 124 N ㎥/h
運転開始 :2016 年12 月下旬を予定
設備投資額:約22 億円

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神戸製鋼所加古川製鉄所殿向けオンサイトガス供給

 エア・ウォーターは、神戸製鋼所加古川製鉄所向けに新たに建設する新5号空気分離プラントによるガス供給を受託した。2016年6月よりエア・ウォーターの最新鋭大型プラントである新5号プラントの建設を進め、2017年10月のガス供給の開始を目指す。

 エア・ウォーターは、加古川製鉄所による産業ガスの新プラント建設計画に際し、新5号プラントの建設からガス供給にいたる一連のオンサイトガスビジネスを受託した。同プラントによって製造した酸素、窒素、アルゴンの一部は液化し、エア・ウォーターを通じて西日本地域の顧客へガス供給を行う。

 エア・ウォーターは、これまで培ってきた深冷分離技術を活かし、最新鋭の高効率プラントを建設する。また、オンサイトガス供給や、そのバックアップ供給システムによって得た経験やノウハウを駆使した、独自の「ガストータルビジネスモデル」で、安定供給と安全を約束する。

 エア・ウォーターと神戸製鋼所は、酸素製鋼法の黎明期から液化酸素の一部供給などを通じ、50余年の永きに渡り緊密に連携してきた。とりわけ、技術面では、1966年にエア・ウォーター兵庫工場に液化酸素ガスをはじめとした、産業ガスを製造する空気分離装置を建設して以来、神戸製鋼所は数多くの技術的支援によりエア・ウォーターの空気分離技術の高度化に尽力してきた。2004年に設立され、現在もエア・ウォーターのプラント設計の多くを担う神鋼エア・ウォーター・クライオプラントはその象徴ともいえる。

【新5号プラントの概要】
①プラント能力 : 酸素ガス30,000N㎥/h、窒素ガス40,000N ㎥/h、アルゴンガス1,000N ㎥/h
②スケジュール : 建設開始2016 年6 月、ガス供給開始2017 年10 月
③設備投資額 : 約50 億円

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イノベーション 産業ガス 窒素 酸素

国内初の産業ガス製造プラントの遠隔監視・支援システム稼働

 エア・ウォーターは、全国各地に設置する約230基ある産業ガス製造プラントを一元的に集中監視するシステムを開発し、2016年4月より大阪府堺市にて運用を開始する。こうした全国規模かつ、24時間体制でのプラントの運転状況や製品品質を一元的に遠隔監視するシステムの導入は、国内初の取り組みとなる。
 これによりエア・ウォーターのガス供給は、緊急時においてもより迅速な支援体制が構築され、これまで培ってきたプラントの技術力、ガス供給のバックアップの機動力と相まって、極めて高い水準の安定供給体制が整うことになる。

 エア・ウォーターは1983年、プラントの運転からガス供給、設備の維持管理、緊急時のバックアップまで、どのようなときも決してガスを切らさない、トータルでガスの安定供給と品質を保証する仕組み「ガストータルシステム」を開発した。このユニークなビジネスモデルにより、エレクトロニクス分野を中心に設置したV1装置によるミニオンサイトガス供給から、電炉や製紙むけPSAガス供給、さらには高炉向け大型オンサイトガス供給まで、ガストータルシステムによる特長あるビジネスモデルが幅広い産業へと浸透した。
 その後、V1装置開発以降培ってきた「技術力」に加え、さらにその技術を応用し開発した高効率小型液化酸素窒素製造装置VSUを全国12ヵ所に設置しバックアップ体制を整えることで「支援力」を高め、ガストータルシステムのサービス体制を強化してきた。
 今回、遠隔監視・支援センター運用開始による「対応力」が加わることで、エア・ウォーターが目指す国内において他にはない安定供給体制「ガストータルシステム」を完成する。

【プラント遠隔監視・支援センターの機能・役割】
①24時間体制でのガス製造管理の集約化を実現
②プラントの運転状況を確認し、計画的なメンテナンスを実現
③品質保証体制の強化
④的確な営業提案を可能とするガス供給量、設備データの蓄積
⑤メンテナンス部門における緊急対応力強化

①ガストータルシステムとは
 顧客のガス使用量、ニーズに合わせた供給形態でガスを供給し、有事の際のバックアップシステムまで兼ね備えるという顧客視点でのビジネスモデル。例えば、V1装置をはじめとするオンサイト供給において、プラントの運転からガス供給、維持管理、緊急時のバックアップまで、どんなときも決してガスを切らさない、トータルでガスの安定供給を保証する仕組み。

②V1装置とは
 エア・ウォーターが1983年に独創的な発想と技術力で生み出した、高純度窒素ガス発生装置。今日では製造能力や酸素ガス発生装置など様々なバリエーションで顧客の要望に応える。

③VSUとは
 エア・ウォーターは2004年、V1装置で培った小型ガス発生技術を用い、かつてない高効率小型液化酸素・窒素製造装置VSUを開発した。以来、全国12ヵ所にVSUを設置し、より地域に密着した液化ガスの安定供給を可能にするとともに、タンクローリーによる液化ガスのバックアップ供給体制を確立した。

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大陽日酸とJFEスチール、JFEサンソセンター倉敷工場設立

 大陽日酸とJFEスチール(社長:柿木厚司)は、合弁で運営するJFEサンソセンターに、倉敷工場を追加設立し、現在JFEスチールが行っている産業ガス(酸素、窒素、アルゴン等)の製造事業をJFEサンソセンターに移管するとともに、国内最大級の空気分離装置を新たに2基導入する。

 大陽日酸とJFEスチールは、JFEスチール 西日本製鉄所(福山地区)および東日本製鉄所(京浜地区)において、JFEサンソセンターを合弁で運営している。JFEサンソセンターはJFEスチール構内で各種産業ガスの製造を行っており、JFEスチールへパイピングで産業ガスを供給するとともに地域産業へのタンクローリーによる液化ガスの供給を行う。
 今回、JFEスチール西日本製鉄所(倉敷地区)で、既存空気分離装置6基に替わり、空気分離装置2基を新規導入し、同時に、空気分離装置の運転・整備等の全業務をJFEサンソセンターに移管し、今後の鉄鋼需要に対応した酸素製造体制の効率化を図る。今後も引き続き水島コンビナートの競争力強化に貢献する。

【新規設備の概要】
生産能力(1 基あたり): 酸素ガス 60,000 Nm3/h、窒素ガス 83,000 Nm3/h
稼働予定時期: 2018年末

【JFEサンソセンター概要】
商号: 株式会社 JFEサンソセンター
所在地: (本社・福山工場) 広島県福山市鋼管町1番地、(京浜工場) 神奈川県川崎市川崎区扇島1番地、(倉敷工場) 岡山県倉敷市水島川崎通 1 丁目(2017 年 10 月予 定)
設立: 1966年4月1日
資本金: 90百万円
代表取締役社長: 田邉 信司
出資比率: 大陽日酸㈱ 60% JFEスチール㈱ 40%
事業概要: 両親会社向けの産業ガス製造および販売

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大陽日酸と新日鐵住金、八幡サンソセンターを設立

 大陽日酸は、新日鐵住金との折半出資にて、八幡サンソセンターを設立する。これにより、新日鐵住金へ産業ガス供給を行うサンソセンターは、名古屋製鐵所(名古屋サンソセンター)、大分製鐵所(大分サンソセンター)に次いで 3 製鐵所目となる。

 大陽日酸は新日鐵住金と同社八幡製鐵所構内にて八幡共同液酸を合弁で運営し、八幡共同液酸は、新日鐵住金より酸素ガス、窒素ガスの供給を受けて液化酸素、液化窒素の製造を行っているが、今回、2016 年 1 月 1 日付で新日鐵住金八幡製鐵所が保有する空気分離装置および付帯設備と当該設備に関する運転・整備等の全業務を譲り受ける。
 これに伴い、八幡共同液酸を増資改編して八幡サンソセンターを設立するとともに、空気分離装置(12 号)を新規導入し既存設備の老朽化対策を実施する。12号の稼働開始は2017年初めの予定。

 これまで新日鐵住金八幡製鐵所では自社で産業ガス(酸素、窒素、アルゴン)の製造、供給、消費を行ってきたが、今後は八幡サンソセンターが八幡製鐵所で必要とする産業ガスの製造、供給を行うことになる。また、これまで通り液化酸素、液化窒素の製造、供給も継続する。
 なお、運転、保安、品質、整備等を含む設備の運用は大陽日酸が主体となって行う。


【会社概要】
商号:株式会社 八幡サンソセンター
所在地:福岡県北九州市(新日鐵住金㈱八幡製鐵所構内)
設立:2016 年 1 月 1 日
資本金:1 億円
出資比率:新日鐵住金㈱ 50%、大陽日酸㈱ 50%
事業概要:両親会社向けの産業ガス製造および販売

【既存設備の概要】
空気分離装置:( 酸素ガス生産能力)35,600Nm3/h(1 基)、25,000Nm3/h(1 基)、15,000Nm3/h(2 基)、10,000Nm3/h(1 基)
液化装置: 液化酸素、液化窒素 生産能力合計 7,000Nm3/h

【12 号空気分離装置仕様(新規導入設備)】
生産能力: 酸素ガス 35,000Nm3/h
窒素ガス 50,000Nm3/h
液化窒素 1,250Nm3/h
粗アルゴンガス 1,220Nm3/h
稼働予定時期: 2017 年初め

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産業ガス 窒素 酸素

大陽日酸東関東、水戸製造所に液化ガス製造プラント竣工

 大陽日酸100%出資会社の大陽日酸東関東(社長:松本 隆)は、水戸製造所(茨城県ひたちなか市)において、液化ガス製造プラントを竣工した。

 大陽日酸東関東は 1956 年の創業以来、茨城県を中心に幅広く産業用途や医療用途へ各種ガスを供給するガスメーカーとして事業を行っている。
 同社では 1985 年に水戸製造所にて稼動した液化窒素製造プラント(能力 3,000Nm3/h)のリプレースを2014年より行い、2015年11月5日に営業運転を開始したもの。
 今回の新プラントは液化酸素、液化窒素を製造する電力効率などの省エネルギー性能に優れた最新鋭のプラントとなる。今後、茨城県を中心とした産業界ならびに医療機関へ液化酸素、液化窒素の安定供給を通じて、地元経済の発展に貢献する。

【新液化ガス製造プラントの仕様】
生産能力: 液化酸素 500Nm3/h、液化窒素 3,000Nm3/h

【大陽日酸東関東株式会社の概要】
本社 :茨城県日立市国分町3-1-17
設立 :1956 年 10 月1日
資本金 :2億円
事業所 :5事業所(茨城県内 4事業所、 栃木県内 1事業所)

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エア・ウォーター鹿島工場で 大型深冷空気分離プラントが営業運転開始

 エア・ウォーターが、オンサイト事業部 鹿島工場に建設を進めていた最新鋭の大型深冷空気分離プラント(以下:8号プラント)が完成し、試運転調整を経て7 月より営業運転を開始した。
 鹿島工場は、新日鐵住金鹿島製鉄所内に立地しており、製鉄所向けのガス供給を担うとともに、国内最大のアルゴンガス製造拠点としてエレクトロニクス産業をはじめ、幅広い製造業へ希ガスであるアルゴンガスの供給を担っている。8号プラント稼動開始により酸素ガス、窒素ガス、アルゴンガスの一層の安全・安定供給を図ることで、これからも国内製造業の発展に寄与する。

 鹿島工場では、これまで6基のプラントで操業を行ってきた。しかしながら、プラントの中には建設から 40 年を超える設備もあり、これまでも計画的にプラントの更新を行い安定供給に努めてきた。
 今回の最新鋭機建設により従来プラントからの置換えを進めることで、これまでにも増して顧客の操業に対応した安定供給と、高効率のガス生産を行うことが可能となる。

 最新鋭の8号プラントは、酸素製造能力が 35,000Nm3/h を誇るエア・ウォーター最大の深冷空気分離プラントとなる。また、その開発・設計から製作にあたっては、エア・ウォーター総合開発研究所、神鋼エア・ウォーター・クライオプラントならびにエア・ウォーター・プラントエンジニアリングがグループ一体となって担い、これまで蓄積してきた技術や経験を駆使し、高い環境性能を実現した。

【新プラントの概要】
① 所在地 :茨城県鹿嶋市光3番地 エア・ウォーター(株)鹿島工場
② 生産能力 :酸素ガス 35,000Nm3/h 窒素ガス 21,000Nm3/h アルゴンガス 1,300 Nm3/h
③ 製造メーカー :神鋼エア・ウォーター・クライオプラント
④ 投資額 :約50 億円
⑤ 日時 :営業運転 2015年7月

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窒素

大陽日酸、新型レーザ加工用窒素ガス供給システム「Nitrocube」販売開始

 大陽日酸は、レーザ加工機のアシストガス専用に設計した窒素ガス供給システムを更に省エネ、小型化した新型モデルの販売を開始する。

 レーザ加工用窒素ガス供給システム(LT シリーズ)は、レーザ加工機のアシストガス専用に設計した窒素 PSA に加え、空気圧縮機、昇圧機で構成されており、精製装置を使用せず(水素フリー)効率よく安定的に高純度窒素ガスを供給するシステム。今回販売を開始するモデルは窒素 PSA に使用する吸着剤の能力を向上させたことで、従来機と比較し設置面積を約 20%、空気圧縮機の消費電力も約 15%削減することに成功した。

新型機種対比
        【新型機種】    【従来機種】
装置型式      LT30N       LT30R
発生純度          99.999%
発生能力          30Nm3/h
空気圧縮機軸動力  23.3kW       27.9kW
設置面積      6.0m2        7.7m2

 レーザ加工機のアシストガスにおける窒素ガスの需要は、従来の CO2 レーザによるステンレスのクリーンカットだけでなく、普及が進むファイバーレーザによる鉄や高反射材といった分野まで伸びており、今後も拡大が見込まれる。
 大陽日酸の新型レーザ加工用窒素ガス供給システムは、2015 年7月より販売を開始し、2016 年 3 月までに合計 20 台の販売を目標とする。またこれに併せ、窒素PSA装置に“Nitrocube(ナイトロキューブ)”という商標を付加し今後の販売活動に活用する。

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大陽日酸、自社製吸着剤を高性能化し新型PSA式窒素ガス発生装置の販売開始

 大陽日酸は、自社製吸着剤の高性能化に成功し、新開発した独自のガス分離プロセスを加えた新型の PSA 式窒素ガス発生装置(RE シリーズ)とレーザ加工用窒素ガス供給システム(LT シリーズ)の販売を開始する。

 PSA 式窒素ガス発生装置は、製品や原料のパージやシール用途として機械、化学、電気、食品などあらゆる産業で使用されている。空気から酸素だけを選択的に吸着し窒素ガスを取り出すために、吸着剤として活性炭の一種であるモレキュラー・シービング・カーボン(MSC)を使用するが、大陽日酸ではこの自社製吸着剤の生産技術に改良を加えることで吸着性能の大幅向上を実現した。さらに新開発した独自プロセスとの相乗効果により、従来同等機種に比べて空気圧縮機のワンサイズ・ダウンが可能となり、消費電力低減と省スペース化を達成した。
 新型 RE シリーズはタッチパネルを標準採用し、各種警報、メンテナンスのお知らせ、トレンドデータ機能を搭載し、オペレータの操作性を向上させた。また、レーザ加工専用機も一新し、タッチパネル画面をレーザ用プロセスに対応した専用設計とするなど、ユーザーの多様な要望にマッチした提案が可能となる。

【新型機種対比】
標準機種(RE シリーズ)

  従来型機種 新型機種
装置型式 TNGSH-75-RT75  TNGSH-80-RE80/R
発生純度 99.99% 99.99%
発生能力 75Nm3/h 80Nm3/h
空気圧縮機モータ 45kW 37kW


レーザ加工用窒素ガス供給システム(LT シリーズ)

  従来型機種 新型機種
装置形式 LT27 LT30R
発生純度 99.999% 99.999%
発生能力 27Nm3/h 30Nm3/h
空気圧縮機モータ 22kW 22kW


 大陽日酸の新型 PSA 式窒素ガス発生装置(RE・LT シリーズ)は、2013 年7月より販売を開始し、初年度として3月までに 30 台の販売を見込む。

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千葉サンソセンター袖ヶ浦工場に7号空気分離装置が完成

 大陽日酸の 100%出資会社である千葉サンソセンターは、袖ケ浦工場に7号空気分離装置を2013年6月4日に竣工した。

 大陽日酸は千葉県市原市と袖ケ浦市の両地区で産業ガスの製造を行い、総延長 60 ㎞のパイプラインで京葉石油化学コンビナートの 30 社に酸素ガス、窒素ガスを供給している。今回、同コンビナートユーザーの酸素ガス・窒素ガスの需要変化への対応、ならびに老朽化プラントの更新を目的に袖ケ浦工場に最新鋭空気分離装置を新設した。

【仕様】
生産能力: 酸素ガス 8,000 Nm3/h、窒素ガス 33,000 Nm3/h

【装置の特徴】
① 需要動向により酸素ガスと窒素ガスの生産比率を変更可能
② 酸素圧縮機の代わりに装置内部の液化酸素ポンプで製品を昇圧する内部昇圧式を採用

【株式会社千葉サンソセンター概要】
所在地:本社・五井工場 千葉県市原市五井海岸5-2、袖ケ浦工場 千葉県袖ケ浦市北袖 17
設立: 1967 年3月1日
資本金: 20,000 千円

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窒素

多様なガス供給源を選べ、省スペースで液化窒素が取り出せる 『液化窒素サーバー(ミニピー)』を発売開始

 岩谷産業、岩谷瓦斯は、小型液化窒素発生装置のガス源を多様化し、従来のPSA方式に加え、既存ガス窒素活用方式や膜分離方式を選べる「液化窒素サーバー(ミニピー)」を販売開始する。5L/日〜30L/日の液化窒素発生量に応じた5機種をラインナップする。販売価格は350万円〜625万円。総販売元は岩谷産業。販売開始2007年4月1日。初年度販売目標は200台。

■『液化窒素サーバー(ミニピー)』の特長

 いつでも好きな時に極低温、マイナス197℃の液化窒素が取り出せる『液化窒素サーバー』。従来機の小型液化窒素発生装置『ミニPSA』の窒素ガス供給源のバリエーションを3方式に拡充、
1.室内の大気を原料とするPSA方式窒素ガス発生装置
2.顧客設備の窒素ガス供給配管
3.圧縮空気を原料とする膜分離方式窒素ガス発生装置
から自由に選べる仕様とした。
 これにより、既存のガス供給設備・ラインの利用もできるようになり、ガス源に応じて初期費用とメンテナンスのコスト削減が可能になった。また、従来に比べて更にダウンサイジングを推進、省スペース化を実現した。(サイズ比較でMP-100N型、投影面積比約90%)


■少量液化窒素 需要の増加と、本製品導入の効果

 近年、分析分野の高度化により試料の極低温保持、センサー部の冷却など一般研究所内での少量の液化窒素使用例が増えている。中でもその代表である分析計はクリーンルーム内での設置例が多く、従来の液化窒素をデュワー瓶(魔法瓶)に汲み置きし、人間が移動し装置に注ぎ入れる等の作業では、作業性・安全性とともにクリーンルーム汚染の問題をかかえていた。本製品は、作って、貯めて、いつでも取り出せ、自動供給にも対応しているため、これらの作業を一掃する。様々な使用環境に応じ、ランニングやメンテナンスコスト、機能的なレイアウトの最適提案も可能とし、少量の液化窒素ユーザーにとって悩みの種であった、液化窒素補充作業の削減による安全性の向上、液化窒素の受発注業務と残量管理を不要にするなど、職場の多様な環境改善に貢献する。

 岩谷産業と岩谷瓦斯は、従来の検査・分析装置向け市場のみならず、各種研究機関・半導体工場・バイオ関連など、少量の液化窒素を使用する全ての市場への展開拡大を目指す。

 

(補足資料)

1.開発背景
 メーカーの岩谷瓦斯は、1972年より極低温冷凍機(商品名:クライオミニ)の開発販売を開始し、その極低温冷凍機技術はクライオスタット(極低温下実験装置)、クライオポンプ等に応用されている。従来機のミニPSAは、この独自の極低温冷凍機技術と窒素ガス発生機PSAを組み合わせ、従来無かった液化窒素の少量供給の手法を完成させた。

2.従来機の納入実績
 1990年発売後、すでに分析計用途を中心に累計1,200台の実績がある。

3.代表機種 仕様
 
●装置型式 MP-30
発生量(L/日)60Hz     6
サーバータンク容量(L)  28
電源           AC100V単相
電力(kW)60Hz      0.7
仕様           空 冷
外形寸法         W570×D650×H1380

●装置型式 MP-50
発生量(L/日)60Hz     16
サーバータンク容量(L)  40
電源           AC200V三相
電力(kW)60Hz      2
仕様           水 冷
外形寸法         W600×D750×H1510
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