無停電電源装置(UPS)エンジニアリングのPower Partners Private Limited 株式取得
エア・ウォーターは、シンガポールを中心に無停電電源装置(UPS)のエンジニアリング(システム設計、調達、組立、設置工事等を一括請負)およびメンテナンス事業を展開するPower Partners Private Limited(本社:シンガポール、以下、PP )の株式60%を2018年8月20日付で取得した。
これまで、エア・ウォーターのエンジニアリング事業においては、国内では長年培ってきた産業ガス関連の技術を強みに、深冷空気分離装置等の産業ガス製造プラントや、ガスアプリケーション機器の開発・製作・施工・メンテナンスなどを手掛けてきた。一方で、海外においては、今後の海外展開に向けた事業基盤整備の一環として、2016年2月に、低温容器メーカーであるテーラー・ワートン・マレーシアを子会社化、また、2018年2月には、炭酸ガス関連機器メーカーである米国 TOMCO2 SYSTEMS COMPANY を子会社化し、グローバルにエンジニアリング拠点の獲得を進めている。
PP 社は、2006年の会社設立以来、シンガポールにおいて、主にデータセンターや金融機関、半導体メーカー向けに、無停電電源装置のシステム設計、調達、組立、施工、メンテナンスまでの一貫した事業を展開しており、そのソリューション提案力を強みとして、シンガポール国内の無停電電源装置のシステムインテグレーターとしてトップシェアを有している。
昨今のIoT 時代の到来に伴い、フィンテック、クラウドコンピューティング、AI(人工知能)といったデータ産業はますます発展しており、データ流通量はさらに増大していくことが予想され、それに伴いデータセンター需要、ひいては無停電電源装置需要は引き続き増加傾向で推移するものと考えられている。
そうした中で、PP 社をエア・ウォーターグループに迎え入れることで、無停電電源装置をエア・ウォーターの新たなエンジニアリングメニューとして取り込み、PP 社の無停電電源装置のシステムインテグレーションに係るノウハウと、エア・ウォーターグループのネットワークや、産業ガス事業で培った顧客へのユーティリティ供給に係るソリューションビジネスのノウハウを融合し、同事業をグローバルに拡大する。
加えて、PP 社を核として、アジアのグループ会社に対する総合的なエンジニアリング拠点を立ち上げることで、日本、北米と合わせて、3極のエンジニアリング・技術ネットワークサービスを構築し、エア・ウォーターグループのグローバル展開を技術面から支援する体制を確立する。
【会社概要】
(1)会社名 :Power Partners Private Limited
(2)設立 :2006年10月
(3)所在地 :シンガポール アンモーキオ工業団地 2A-3
(4)代表者 :Pe Chee Kiang、Wong Chiang Suan Steven
(5)事業内容 :無停電電源装置のエンジニアリングおよびメンテナンス
(6)従業員数 :約70名
(7)売上高 :約40億円(連結、2017年12月期 実績)