厚生労働省が新型コロナウイルスワクチンの保管に用いるドライアイス購入で公募実施

2021年3月末までにペレットドライアイス3.8万箱を供給

 厚生労働省は12月3日、宮崎敦文大臣官房会計課長名で「新型コロナウイルスワクチンの保管に用いるドライアイスの購入一式」についての公募を公示した。公募の履行期間は契約日~2021年3月31日。

 公募の事業内容は、現在開発中の新型コロナウイルスワクチンが今後接種できるようになった際、医療機関等でワクチンを適切な温度帯で保管するために必要となるドライアイスを国が購入し、必要量を医療機関等に配送することを目的とする。ワクチンの品質管理に重大な影響を与えることからドライアイスを安定的に供給でき、適正かつ確実に実施することが求められる、としている。

 対象となるドライアイスは、ペレットドライアイス(円筒状ドライアイス)で、粒のサイズが直径9mm~16mm、契約期間内に約3.8万箱供給できることとされている。

 厚労省は12月10日に開催された厚生科学審議会部会で、新型コロナウイルスワクチンの接種体制・流通体制の構築について検討を行い、接種に必要な物資・物流の確保として、来年前半までに全国民分の数量の確保を図るため、企業との交渉・研究開発支援を実施、ワクチンについてこれまで合計2億9,000万回分の供給について合意した、としている。

 また、ワクチン保管用に、マイナス75℃のディープフリーザーを3,000台、マイナス20℃のディープフリーザーを7,500台確保し、各自治体の人口をもとに、可能な限り公平に割り当てる。さらに、医療機関等では、ディープフリーザーでの保管の他に-75℃程度の超低温での保管を行うために、保冷ボックスとドライアイスを用いた保管が可能だとして、必要となるドライアイスを国で一括調達、医療機関に供給するとした。