日本酸素HD、日本・韓国・中国で半導体材料ガス製造能力を倍増

ジボラン(B2H6)ガスの製造能力を2023年末までに順次増強

 日本酸素ホールディングスは、日本、韓国、中国で電子材料ガスであるジボラン(B2H6)ガスの製造能力を 2023 年末までに順次増強することを決定した。増強の内容は、日本(大陽日酸)が 2023 年末、韓国(Matheson Gas Products Korea)が 2022 年上期、中国(揚州大陽日酸)が 2023 年末を完成時期とし、各拠点で製造能力を倍増する。 

 ライフスタイルの変化、5G、IoT の普及によるデータ通信量の増加や自動車向け半導体需要の増加などを背景に、半導体デバイスの需要はますます増加している。日本酸素HDが製造するジボランガスは、ロジック(演算素子)、メモリ(記憶素子)から、ディスクリート(個別半導体)まで、幅広い半導体デバイスの製造において不可欠な材料であり、半導体メーカー各社の製造能力の増強に合わせてその需要が急激に増加している。

 日本酸素HDは、顧客である半導体メーカーの需要の伸びに対応すべく、これまでも”トータルエレクトロニクス”の戦略に基づき、日本国内のみで製造していたジボランガスを、韓国、中国でも製造を開始し、その供給能力を増強してきた。今後も、特にアジア地域における需要の伸長が見込まれるため、さらなる投資を進めることで半導体メーカーの需要増に応え、グローバルサプライチェーンの強化も進める。

参考

半導体製造における主なジボラン(B2H6)ガスの用途・関連用語解説