大陽日酸、溶接可視化カメラ「サンアークアイモノクロタイプ」の受注開始

色調情報の取得を不要とすることで、より高感度で鮮明な撮影が可能

　大陽日酸は、グループ会社である日酸ＴＡＮＡＫＡ株式会社（本社：埼玉県入間郡代表取締役社長：佃淳一）と共同で溶接可視化カメラ「サンアークアイモノクロタイプ」を開発し、商品化した。

　大陽日酸と日酸ＴＡＮＡＫＡは、溶接状態を可視化するカメラ「サンアークアイ」を2019 年４月より販売しており、遠隔操作やモニタリング、生産監視や教育用途向けに、溶接状態を高精彩かつリアルタイムに確認することを可能とした。

　今回、「サンアークアイ」に、新たに“モノクロタイプのカメラ”を開発した。モノクロタイプでは、色調情報の取得を不要とすることで、明暗階調のみの、より高感度で鮮明な撮影が可能となり、シャッタースピードや被写界深度の調整において優れた性質をもっている。

　カラータイプは、鮮明な色情報によって、溶融池の凝固過程や表面の赤熱・光沢状況、アークの形状・辺縁の色彩など、目視同等に近い高精彩な溶接部観察に適している一方、モノクロタイプは、白トビしにくく、長い奥行き範囲に渡ってピントの合った撮像により、色調情報が重要でない対象（例：微細なスパッタ）を捉えるような、シャープな撮像を優先し高精細に溶接部を観察したい場合に性能を発揮する。

　オプションの自動遮光フィルターは、カラータイプ同様にモノクロタイプでも使用でき、溶接開始前の位置調整（溶接狙い位置やワイヤ挿入位置の確認）から溶接状態の撮影への切り替え時にフィルターを付け替える必要がなく、間断のない撮影操作が可能。