エア・ウォーターの『ReCO2 STATION』が「地球環境大賞」を受賞
CO2 回収からドライアイス製造までを一体化、20 フィートコンテナで移動可能
フジサンケイグループが主催する第 31 回「地球環境大賞」において、エア・ウォーターが開発した小型 CO2回収装置 『ReCO2 STATION』が「環境大臣賞」を受賞した。授賞式は、2023 年4 月17 日に東京・元赤坂の明治記念館で開催される予定。
エア・ウォーターは、日本政府の「2050 年カーボンニュートラル宣言」を受け、脱炭素社会実現に向けた様々な取り組みが進められる中、長年培ってきたガス製造・エンジニアリング技術や炭酸ガス・ドライアイスメーカーとしての知見を活かして、CO2濃度が10%程度の排ガスからCO2を回収し、ドライアイスとして有効利用できる小型CO2回収装置「ReCO2 STATION」を開発した。
同装置は、中小規模の一般的な工場のボイラや工業炉等の燃焼排ガスからCO2を高効率に回収することが可能であるとともに、カーボンリサイクルの観点から、ドライアイス製造機能も搭載しており、回収したCO2を原料としてドライアイスを製造する。ドライアイスは保冷・冷蔵輸送、ブラスト洗浄などで使用され、輸送業、産業、農業などといった幅広い業種、分野で利用されている。
CO2 回収からドライアイス製造までを一体で行うのが本装置の特徴の 1 つ。また、ReCO2 STATION は、20フィートコンテナで移動することが可能なコンパクトサイズであり、高圧ガス製造保安責任者等の有資格者の選任や許認可の必要がない。
本装置の導入を普及させるとともに、エア・ウォーターグループが保有する炭酸ガスの輸送・供給インフラを活用することで、地産地消型のCO2回収・利活用モデルを構築することが可能となり、CO2排出量削減と資源の有効活用に貢献できるとしている。
地球環境大賞は、フジサンケイグループが主催し、1992 年(平成4 年)に「産業の発展と地球環境との共生」を目指して創設された。企業、行政、市民が一体となった顕彰制度で、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン、名誉総裁・秋篠宮皇嗣殿下)の特別協力を得ている。地球温暖化の防止、循環型社会の実現に寄与する新技術・新製品の開発、環境保全活動・事業の促進、21世紀の社会システムの探求、地球環境に対する保全意識の一段の向上を目的としている。
地球環境大賞ウェブサイト(http://www.sankei-award.jp/eco/)
参考
2022 年5 月31 日付、エア・ウォーターニュースリリース
小型 CO2回収・ドライアイス製造装置「ReCO2 STATION」の開発および木質バイオマス発電の燃焼排ガスを活用したドライアイスの事業実証について
https://www.awi.co.jp/ja/business/news/news-1045500631884026469.html