LPガス用FRP製コンポジット容器「プラコンポ」に8kgタイプを製品化
CFRP製の次世代高圧ガス複合容器も開発、メタンガス配送で実証試験
中国工業は、充填量8kgのLPガス⽤コンポジット容器「プラコンポ8kg」をプラコンポ17kg、20kgに加えて新たに製品化する。2025年3⽉に販売開始の予定で、現在、最終確認テスト、⽣産ラインの整備・調整などの作業を進める。また、LPガス⽤以外のコンポジット容器としてメタンガス配送で実証試験済みの次世代高圧ガス複合容器の開発も行う。
プラコンポ8kgは、これまで輸⼊販売していたプラコンポ7.5 ㎏の契約期間満了に伴い、これに代替する容器として⾃社開発した。より⼀層の品質維持、安定供給が可能となり、⼿軽に持ち運べる容量で可搬型ガス機器や、飲⾷店、レジャーでの利⽤などに向けて販売促進するとともに、新たな⽤途開拓に取り組む。
同社は、すでに2024年8⽉から「プラコンポ17kg」を、プラコンポ20kgに加えて販売を開始している。充填⼝の⾼さを流通量の多い鋼製20kg容器と同⼀にしたことにより、取扱いが容易になり、作業の効率化が図れる。プラコンポ20kgのデザイン、外径と同じにして、⾼さを低くしたことによって容量は47リットルから40リットルへ減少したが、利⽤方法に合わせた選択が可能となった。
プラコンポは、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)製のコンポジット容器で、同じ容量の同社製鋼製容器に⽐べ重量が約40%軽量、製造時のCO2排出量を約30%削減し、耐腐⾷性の向上、残液⾯の視認が可能、美観に優れるなどの特徴がある。配送時の労働⼒軽減、塩害対策に役⽴つだけでなく、脱炭素化の進展にも寄与する。中国工業では、今後もプラコンポ8kg、17kg、20kgに加えて、30kg、50kgや⼯業⽤などの機種拡充ともに、鋼製・アルミ製容器と合わせて圧⼒容器のラインナップ充実を図る。
中国工業は、LPガス⽤以外のコンポジット容器として、⽔素ステーション⽤蓄圧器製造の技術を活⽤し、メタンガス配送用の次世代高圧ガス複合容器の開発も行っている。CFRP製複合容器でほぼ球体の形状をしており、⾼圧に耐える強度を確保しつつ⼩型軽量化を図った。サイズ(直径×長さ)は約280ミリ×約290ミリ、内容量10リットル、最高充填圧力(設計圧力)は14.7MPa(22MPa)、概略質量4kg、主要材料CFRP(炭素繊維強化プラスチック)。当該容器はメタンガス利⽤の実証試験に使⽤されており、同社では今後の需要増加に向けて容器の量産化検討にも取り組む。