エア・ウォーター・パフォーマンスケミカル、半導体・電池材料開発の中核拠点となる新研究棟「湘南イノベーションラボ」を開所
総投資額28億円、最大収容人数150人。グループシナジー最大化とオープンイノベーション推進
エア・ウォーターグループのエア・ウォーター・パフォーマンスケミカル株式会社(本社:神奈川県川崎市、工藤 公敏 代表取締役社長)が、同社湘南工場(神奈川県平塚市)内に建設を進めていた半導体・電池・機能材料開発の中核拠点となる新研究棟「湘南イノベーションラボ」が完成、2025年1月23日(木)に開所した。AI向けを中心に中長期的に拡大が続くデジタル・半導体関連領域を今後のさらなる事業成長のドライバーとし、特に半導体・電池材料関連の新製品開発と新事業創出に取り組む。
エア・ウォーター・パフォーマンスケミカルは2021年10月、前身であるエア・ウォーター電材開発事業部、半導体材料等の機能化学品を製造する川崎化成工業㈱・大東化学㈱を統合して発足、2023年4月には電池電極に用いる機能材料を有するエア・ウォーター・ベルパール㈱が合流し、半導体・電池材料等の機能化学品を製造するグループの中核企業となった。
今回の新研究棟開所により、半導体・電池材料に関わる技術者を集約することで各社が保有していた知見・技術のシナジーを最大化し、半導体パッケージに用いられるポリイミド用特殊酸二無水物や特殊熱硬化性樹脂、二次電池用高性能電解液添加剤など新製品開発を加速する。開発・生産技術・品質保証・品質管理の一貫体制を構築することで、生産技術の向上や評価・分析の高度化を進めながらスピード感ある効率的な開発を行う。また、従来から保有するコア技術の発展・ノウハウの蓄積とともに、社内外の技術者と交流を図るなどオープンイノベーションを推進。知的財産を積み上げ、技術者の育成など人的資本投資を強化する。
エア・ウォーターでは、技術の融合だけでなく市場や顧客のニーズ・トレンドの把握・蓄積を行い、デジタル・半導体分野の新製品を開発、新事業を創出し、持続可能で効率的な「スマート社会」の実現を目指すとしている。
「湘南イノベーションラボ」概要
- 名称:エア・ウォーター・パフォーマンスケミカル㈱ 湘南イノベーションラボ
- 所在地:神奈川県平塚市須賀2700番地
- 面積:建築面積721㎡、延床面積4,608㎡
- 建物構造:鉄骨造・準耐火建築物、地上7階
- 最大収容人数:150人
- スケジュール:2023年11月着工、2024年10月竣工、2025年1月23日開所
- 総投資額:約28億円
- 研究開発体制及び研究棟構成
- 研究環境・設備の拡充
- 高度な半導体材料開発に不可欠なクリーンルーム
- 微量金属分分析機器や開発品の機能評価機器の拡充
- 協業ゾーン、コミュニケーションゾーンの設置によりオープンイノベーションを推進
- グループ内外の共同研究を行う協業ゾーンを最上階に設け、新分野での協業テーマを推進
- 居室を集約し、コミュニケーションゾーンを置くことで意見交換を活発化し、継続的なニーズの掘り起こしや開発課題のブレークスルーを狙う
- 研究開発拠点および生産技術・品質管理機能を新研究棟内に集約
- 川崎研究所と湘南研究所に分散していた電子材料関連の研究資源を新研究棟に集約し、開発品の生産技術向上、評価・分析の高度化を目指すとともに、商品化までのスピードアップを図る
- 研究環境・設備の拡充