エア・ウォーター物流の食品向け冷凍・冷蔵物流拠点「千葉低温センター」が稼働開始
関東で2拠点目、首都圏東部の低温物流機能を強化
エア・ウォーターグループのエア・ウォーター物流株式会社(本社:北海道札幌市、佐藤 能衞 代表取締役社長)が、千葉県千葉市に建設を進めていた食品向け冷凍・冷蔵物流拠点が完成し、「千葉低温センター」として2025年3月1日より稼働を開始する。グループとして関東では厚木低温物流センター(神奈川県厚木市)に続き2拠点目、全国で10拠点目の食品向け低温物流拠点となる。
「千葉低温センター」建設の目的
エア・ウォーターグループの物流事業は高圧ガス輸送、一般貨物輸送、血液を運ぶ医療物流、フェリー航路を使ったシャーシ輸送、トラックボディなどの設計架装まで幅広く事業を展開する。中でも、食品メーカーや小売、外食、通販会社向けなどの低温食品物流事業は冷凍食品や加工食品ニーズの高まりを追い風に、堅調に伸長している。
こうした中で、エア・ウォーター物流は低温物流ネットワーク(コールドチェーン)の拡充を通じた事業拡大とグループ内の物流機能強化を目的に、食品物流に欠かせない冷凍・冷蔵倉庫を有する物流拠点「千葉低温センター」を開設。エア・ウォーターグループが千葉市内で運営する高効率小型液化酸素・窒素製造装置「VSU」とシリンダーガス充填拠点「東関東ガスセンター」の敷地内に併設した。
これまで全国と首都圏の低温物流をつなぐ役割は厚木低温物流センターが担ってきたが、物流「2024年問題」などを背景に食品の長距離輸送が困難さを増す中、本センター新設により首都圏東部の低温物流機能を強化。北海道・東北各地で生産された食品やその原材料を集約し首都圏へ輸送するための拠点としても活用するとともに、グループ内のアグリ&フーズ(農業・食品関連)事業を中心に物流内製化を積極的に推進するなどシナジーを創出する。また、ますます深刻となる働き手不足を考慮し、冷凍自動倉庫での搬出入作業の自動化やデジタル機器導入による庫内作業の効率化などDX(デジタルトランスフォーメーション)を通じて、物流効率を向上する。
さらに、エア・ウォーターグループはカーボンニュートラルの実現に向けて、自社の温室効果ガス(GHG)排出量を減らす「責務」と、製品・事業を通じた社会のGHG排出削減への「貢献」の両面から取り組みを推進しており、2026年までに太陽光発電の導入設備容量10MWを目指している。「千葉低温センター」の屋根には第三者所有の太陽光パネルを設置し、本センターで使用する電力のグリーン化を進めGHG排出量削減を実現する。
施設概要
- 名称: エア・ウォーター物流㈱ 千葉低温センター
- 所在地: 千葉県千葉市稲毛区六方町210番地6
- 建物: 鉄骨造2階建て(冷凍自動倉庫、冷凍庫、冷蔵庫、事務所他)
- 面積: 敷地面積 9,959.06㎡、延床面積 7,376.41㎡(冷凍自動倉庫 1,675.55㎡、冷蔵庫 4,434.84㎡、事務所他 1,266.02㎡)
- 投資額: 約42億円
- 稼働開始日: 2025年3月1日(土)
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太陽光発電設備の仕様
- 設備所有者:株式会社新出光(本社:福岡市博多区、代表取締役社長兼グループCEO:出光 泰典)
- 設備容量:347kW
- CO2削減見込:約160トン/年