エア・ウォーター防災グループ、抗ウイルス・抗菌効果に優れた「ハイドロタフ」を採用した手術室「アムハウス」を開発

 エア・ウォーターグループの医療事業において、最先端手術室・ICUの開発・設計・施工・販売を担うエア・ウォーター防災グループ(エア・ウォーター防災・美和医療電機・精研医科工業)は、TOTOの環境浄化技術を用いて新たに製品化した、手術室用大型セラミックパネル「ハイドロタフ」を最新鋭手術室「アムハウス」に採用し、2015年4月よりエア・ウォーター防災グループを通じて販売・施工を開始する。

 大型セラミックパネル「ハイドロタフ」は、TOTOがこれまで培ってきた光触媒による抗ウイルス・抗菌技術とセラミック技術から生まれた高機能建材。これをエア・ウォーター防災グループが開発した最先端手術室「アムハウス」と組み合わせることにより、抗ウイルス・抗菌効果の持続と共に、傷・汚れに強く、薬品による褪色劣化などの経年変化が極めて少ない、これまでにない清潔で強固な高付加価値手術室を提案することが可能となった。
 同手術室は初年度100室、翌年度からは200室の受注を目指す。また将来的には清潔性を求められる集中治療室や中央材料室など、病院のあらゆるエリアに施工を広げる。
 今後、TOTO の有する病院向け水回り商品を活用し感染防止等の医療ニーズに応える付加価値を高めた商品の開発を進める。

 エア・ウォーター防災グループは、1982年に国内初となる手術室のハンガーパネル式工法を開発し、それまでの主流であったタイル式工法から現代工法へ手術室の革新を図ってきた。以来、最新鋭手術室の開発を続け、2011年10月、今日の医療現場のニーズに則したフレキシブル型手術室「アムハウス」を開発するなど、手術室・ICUのリーディングカンパニーとして医療現場の最新鋭化に貢献している。
 手術室は感染防止の観点から抗菌を含めた清潔性や、汚れ付着の原因となる壁面への傷が付きにくい堅牢性、繰り返しの消毒にも耐えうる抗薬品性など、様々な機能が求められるようになってきた。そうした中、TOTO が開発した環境浄化技術が有する抗ウイルス・抗菌効果、傷や汚れに強い耐傷性、耐久性などの機能を手術室用の壁材として応用することにより、機能性の高い手術室を医療機関へ提案することが可能となった。
 今回、「ハイドロタフ」を大型パネル化することにより、壁面の継ぎ目を減らし、より清潔性を高めるとともに、日々のメンテナンスの省力化を実現した。また、高い耐久性を活かすため、従来溶接工事を伴っていた壁内部の軸組みを無溶接で実施する新工法を採用し、改装の際に既設資材を無駄にすること無く、壁パネル、軸組み材料の再利用が可能となった。建設設備コストの合理化など、病院経営が抱える悩みを解決し、さらに環境負荷を低減出来る提案を行う。

【参考】
① アムハウス
 アムハウスは、手術室のメンテナンス/拡張性に優れたオリジナル工法「ハンガーパネル工法」により、従来よりも設備建設コストを低く抑えるとともに容易な改修を可能とした最新鋭フレキシブル型手術室。

② ハイドロタフ
 ハイドロタフは、TOTOが開発した環境浄化技術を応用した、次世代セラミック壁用パネル。このパネルは光触媒による抗ウイルス・抗菌効果と共に、傷・汚れに強く非常に強固で褪色劣化等の経年変化が少ないことから、清潔が要求される手術室用の壁材として非常に優れた建材。
ハイドロタフの機能
・優れた抗ウイルス・抗菌効果
光の当たらない場所でも24時間後99%以上の菌を減少させる抗菌効果を発揮。
・薬品に強い
消毒に使用される次亜塩素酸ナトリウムを等の各種消毒薬を使用しても光沢の低下や脱色が起きにくいパネル。
・汚れに強い
油性マジックを表面に塗布しても簡単に拭き取ることが出来る。
・傷に強い
硬度が高く擦れやひっかきによる傷が付きにくいセラミック素材。
・色あせしない・変色しない
光や熱、湿気などによる劣化がほとんどなく、美しさを保つ。

 ハイドロタフを施工したアムハウスは、ハイドロタフの高耐久性によりパネルの再利用が可能になった事に加え、無溶接工法を新たに採用し、手術室改修の際も従来は現場にて切断・廃棄していた材料を出すこと無く、工場にてプレカット生産を実現し、改修工事の際に環境負荷低減及びコストの削減を両立することが可能となった。近年、早いサイクルで変化する手術ニーズに応じて従来よりも短期間で柔軟に改修・組換えが可能となる。