「エア・ウォーター移動式水素ステーション札幌」の運用開始
北海道で初めての商業用水素ステーションとして、エア・ウォーターが札幌市豊平区で開所の準備を進めていた「エア・ウォーター移動式水素ステーション札幌」が2018年3月26日から運用を開始した。
エア・ウォーターは、北海道内で唯一、産業用の水素ガスを製造・供給している産業ガスメーカーであり、水素ガスの製造、貯蔵、運搬から使用方法に至るまでの豊富な知見と技術を有している。エア・ウォーターは、産業ガスで培ったこれらの知見と技術を活かし、北海道における水素エネルギー社会の実現に向けて、各自治体と連携を続けながら、FCV(燃料電池自動車)や燃料電池フォークリフトなどの普及促進に関する取り組みを積極的に行っている。
具体的には、2016年4月に室蘭市が整備した移動式水素ステーションの設計・製作を行ったほか、同市からの委託を受けて当該水素ステーションの運用・管理業務を行っている。また、2017年1月からは、環境省からの委託により河東郡鹿追町に水素製造・供給施設「しかおい水素ファーム」を開所し、家畜ふん尿由来の水素ガスを活用した水素サプライ・チェーンの実証事業を行うなど、低炭素な地産地消型水素エネルギー社会の実現に向けて貢献している。
今回、開所となった「エア・ウォーター移動式水素ステーション札幌」は、札幌市が策定した「札幌市燃料電池自動車普及促進計画」に基づき、エア・ウォーターが北海道内におけるFCV(燃料電池自動車)の普及促進の一助とすべく整備を行ったものであり、北海道で初めてとなる商業用の水素ステーションになる。なお、北海道内では、室蘭市の移動式水素ステーション、河東郡鹿追町の定置式水素ステーションに続く、3カ所目の水素ステーションとなる。
エア・ウォーターは、本水素ステーションの整備に当たり、一般社団法人次世代自動車振興センターの「水素供給設備補助金」、北海道の「水素ステーション整備事業費補助金」及び札幌市の「水素供給設備整備事業費補助金」の交付を受けている。
【移動式水素ステーション札幌の概要】
(1)開所日 : 2018年3月26日(月)
(2)運営会社 : エア・ウォーター株式会社(エア・ウォーター)
(3)設置場所 : 札幌市豊平区月寒東2条16丁目1番6号(エア・ウォーター敷地内)
(4)充填圧力 : 82MPa(メガパスカル)
※FCV(燃料電池自動車)に水素ガスを供給する際の圧力
(5)供給能力 : 117N㎥/h
※FCV(燃料電池自動車)1台に充填する水素量を5kg(=56N㎥)とした場合、1 時間当たり2台に充填可能な能力
※1台当たりの充填時間は約3分間程度
(6)営業日 : 月・火・水・木・金(祝祭日を除く)
(7)営業時間 : 9:30~17:00