エア・ウォーターがニチネツホールディングス全株式を取得

エア・ウォーターは、熱の制御技術に強みを有し、半導体製造装置メーカー向けに各種電熱機器および関連制御機器を製造・販売している日本電熱㈱(本社.:長野県安曇野市。以下、日本電熱)の持株会社であるニチネツホールディングス㈱(本社:長野県安曇野市。以下、ニチネツHD)の全株式を取得した。

エア・ウォーターは産業ガス関連事業において、半導体メーカーをはじめとしたエレクトロニクス関連業界向けに、窒素をはじめとするバルクガス、特殊ガス、特殊化学品およびその供給装置等を販売している。2018年2月には、日本パイオニクス㈱をグループに迎え入れ、同社のガス精製装置、排ガス処理装置を商品ラインナップに加えるなど、エレクトロニクス関連向け機器事業の拡大に注力している。

日本電熱は、長年培った熱の制御技術を強みとする老舗の電熱ヒーターメーカーであり、主に半導体製造装置メーカー向けに各種電熱機器および関連制御機器の製造・販売を行っている。同社の商材・サービスをエア・ウォーターのエレクトロニクス関連事業に組み入れることで、既存および新規のユーザーに対して、より充実したソリューションサービスの提供が可能となる。

近年、半導体業界は、スマートフォンや車載用のデバイス、データ容量の増加に伴うデータセンター関連の需要増などによって大きく成長している。また、2019年にも始まる5G通信やIoT、AI(人工知能)、自動運転などの新たな技術の普及を背景に、今後も半導体関連事業は成長していくと考えられる。このような市場環境の下、エア・ウォーターは、エレクトロニクス関連を今後の成長分野の一つと捉え、同事業分野における総合力の強化を図る。

また、日本電熱の電熱ヒーターには、グループ会社であるタテホ化学工業㈱(以下、タテホ化学)の電融酸化マグネシウムが絶縁材料として使用されていることから、タテホ化学との協業による新規材料の開発など、日本電熱のエンジニアリング力を最大限に活用して、多様なシナジーを創出する。