エア・ウォーターと東北液酸、岩手工場のVSUと新充填所を運営する合併会社設立

 エア・ウォーターグループの東北エア・ウォーター(本社:宮城県仙台市、代表取締役社長:河合 昌人)は、産業・医療用シリンダーガスビジネスの強化を目的に、岩手県紫波郡の同社敷地内に、シリンダー充填工場を建設する。同工場の運営については、東北地区における有力産業・医療用ガスサプライヤーの東北酸素との共同事業を行う。 2019年6月にエア・ウォーターグループと東北酸素グループとの合弁会社となる岩手液酸を設立し、 新たに建設するシリンダー充填工場と合わせて、既設の岩手工場(「VSU プラント」)の運営を行う。 東北酸素との協業により、地域に密着した事業展開を進め、安定供給ネットワークの拡充を図る。

プラントは既設、奥の建屋が今回新設する充填工場
新シリンダー充填工場イメージ(プラントは既設、奥の建屋が今回新設の充填工場)

 エア・ウォーターグループは、北海道から九州まで8つの地域事業会社を主体に、全国を網羅する営業拠点と生産ネットワークを活用し、積極的な事業展開を行っている。また、エア・ウォーターは、全国に高効率小型液化酸素・窒素製造プラント「VSU」を設置し、大規模災害時でも産業ガス・医療用ガスの安定供給が可能となる「VSU」ネットワークの構築を進めていて、2018 年10 月には、全国で16 カ所目、北東北エリアでは初の「VSU」拠点となる岩手工場が稼働を開始した。
 「VSU」はユーザーが立地する地域の近隣に設置することで「安定供給」、「省エネ」、「CO2 排出量低減」を同時に実現する、エア・ウォーター独自の地域液化ガスプラント。各地域の有力な産業ガスサプライヤーとの合弁事業として運営することで、当該地域における産業ガスの安定供給をさらに盤石なものとする。

 今回、東北地区を事業エリアとする東北エア・ウォーターは、産業・医療用シリンダーガスのさらなる事業展開を見据えてシリンダー充填工場を新設。新充填工場においては、最新鋭の充填設備を導入し、充填ロスの削減を図るとともに、容器移動にはパレット方式を採用することで作業の効率化を進める。また、災害時におけるガスの安定供給にも対応できるよう、容器転倒防止対策を考慮した設備レイアウトが導入された。

【新充填工場概要】
建 設 地 :岩手県紫波郡紫波町 犬渕工業団地内(エア・ウォーター岩手工場(VSU)、東北エア・ウォーター岩手支店 敷地内)
生産品目 :酸素、医療用酸素、窒素、医療用窒素、炭酸ガス
延床面積 :約1,400㎡
スケジュール :着工 2019年3月28日 完工予定 2019年9月
運営会社 :岩手液酸株式会社(2019年6月設立予定)
出資比率 :エア・ウォーターグループ70%、東北酸素グループ30%