大阪ガスリキッド、ベトナムで産業ガス製造・販売に参画
大阪ガス株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:本荘 武宏)の100%子会社で産業ガス事業を営む大阪ガスリキッド株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:多田 進一、以下「大阪ガスリキッド」)は、シンガポールを拠点とするSing Swee Bee Group(以下、「SSBグループ」)の子会社であるSQC Investment Pte. Ltd.(以下、「SQC社」)と出資契約を締結した。SQC社が保有するベトナムの産業ガス製造・販売会社Sing Industrial Gas Vietnam Company Limited(以下、「SIGVN社」)に大阪ガスリキッド社員を派遣し、ベトナムにおける産業ガス製造・販売事業に参画する。
ベトナムは、近年目覚ましい経済発展を遂げ、主に燃焼防止のためのパージガス、食品の酸化防止(窒素)や、溶接、医療用ガス(酸素)などに用いられる産業ガスの市場規模は、2018年度には売上高ベースで6%の伸びを記録するなど、今後も大きな拡大が見込まれている。
SIGVN社は、ベトナム南部のビンズン省(ホーチミン市の北約50km)に空気分離プラント*1を保有しており、2012年より、窒素、酸素、アルゴンの製造・販売を行うとともに、ISOタンクコンテナ*2の販売・リースやアセチレンの製造・販売、冷媒販売等の関連事業も幅広く展開、ベトナム及びカンボジアで事業エリアと事業領域の拡大・発展を目指している。大阪ガスリキッドは、SQC社への出資を通じ、将来的な空気分離プラントの増設も見据え事業拡大を進めているSIGVN社に対し、国内で培った産業ガス製造に係るノウハウ・スキルの提供、国内での顧客ネットワークを活用した日系顧客向けへの営業活動の展開など、技術・営業の両面で支援を行うことで事業拡大を目指す。
また、SSBグループは、近年では島嶼部へのLNG輸送や船舶の非破壊検査等、LNG関連ビジネスの拡大を図っている。今回の出資を契機に、SSBグループが有する案件発掘力や顧客ネットワークと、Daigasグループが国内で蓄積してきたLNGに関する知見や情報ネットワークを相互に活用することで、LNG関連ビジネスの拡大にも併せて取り組む。
Daigasグループは、長期経営ビジョン・中期経営計画「Going Forward Beyond Borders 2030」において、海外エネルギー事業の展開を加速していくことを目指している。その取り組みの一環で、シンガポール・タイ・インドネシア・ベトナム等でガス販売・供給事業やエネルギーサービス事業を展開。今後も天然ガス需要の伸びが期待される東南アジアを重点活動地域と位置付け、様々な事業者とのアライアンスを通じた同地域を含めた海外エネルギー事業を拡大するとしている。
*1 空気分離プラント : 空気を分離し、窒素・酸素などの産業ガスを製品として製造するプラント
*2 ISOタンクコンテナ : 国際標準化機構ISO(International Organization for Standardization)が制定する規格にて製造される、低温の液化ガスなどの液体を一度に大量に運ぶことができる輸送用のタンク
SSBグループの概要
SSBグループは従業員約90名を有し、シンガポールを本拠に計8か国に拠点を持つ産業ガスおよびLNG関連分野の事業を営む多国籍企業。