「LUNA SEA」のコンサートに、福島水素エネルギー研究フィールドで製造した低炭素水素を提供
FCVの燃料電池で発電、全ての楽器に電気を供給
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」)、東芝エネルギーシステムズ株式会社、東北電力株式会社、東北電力ネットワーク株式会社、岩谷産業株式会社および旭化成株式会社は、ロックバンド「LUNA SEA」が12月26日・27日にさいたまスーパーアリーナで開催するコンサートに、福島水素エネルギー研究フィールド(以下、「FH2R」)で製造した水素を提供する。提供する水素は、燃料電池自動車(以下、「FCV」)に充填され、FCVに搭載された燃料電池で発電、コンサートで使用される全ての楽器に電気を供給する。
NEDOらは、再生可能エネルギーを利用した世界最大級の水素製造施設「FH2R」において、低コストでクリーンな水素製造技術の確立を目指している。FH2Rは2020年2月、福島県浪江町にて開所※1し、水素製造の実証試験を開始した。現在FH2Rで製造した低炭素水素は、主に圧縮水素トレーラーやカードル(ガス貯蔵容器)を用いて、定置式燃料電池向けの発電用途として、福島県内の需要先へ供給試験を開始している。
「LUNA SEA」のコンサートで活用される水素は12月23日(水)、FH2Rから搬送された低炭素水素を、岩谷産業が運営する「イワタニ水素ステーション群馬高崎」で燃料電池自動車へ充填され、コンサート会場のさいたまスーパーアリーナへ運搬された。コンサート当日、水素で発電した電気を燃料電池自動車の蓄電池に充電し、外部給電器※2を通じて、ステージ上の全ての楽器に給電する。
※1. 福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)
2020年3月7日に開所式を実施。
再エネを利用した世界最大級の水素製造施設「FH2R」が完成(2020年3月7日ニュースリリース)
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101293.html
※2. 外部給電器
燃料電池自動車や電気自動車の蓄電池から電力を取り出す装置。