岩谷産業 2026年3月期第2四半期連結決算
水素ガスや水素関連設備の販売増加、中国でエアセパレートガスの需要低迷
岩谷産業の2026年3月期第2四半期連結決算は、売上高4091億2800万円(前年同期比2.3%増)、営業利益107億5800万円(同33.3%減)、経常利益180億円(同12.8%減)、親会社株主に帰属する中間純利益203億1500万円(同51.1%増)だった。直近公表の通期連結業績予想と年間配当金の予想に変更は無い。LPガスの市況要因やヘリウムの市況軟化による減益影響があったものの、固定資産売却益を計上した結果、純利益は増益となった。
水素エネルギー社会の実現に向け、豊田通商、ユーラスエナジーホールディングスと共同で取り組むオンサイト型低炭素水素製造供給事業が、経済産業省より水素社会推進法に基づく価格差支援の対象として認定。2027年3月に3社で合同会社を設立し、2030年を目途に事業開始を目指す。また、大阪・関西万博で旅客運航に使用した水素燃料電池船「まほろば」の今後の活用に向けて、東京都と基本協定を締結した。東京都内での運用を通じて、モビリティ用途としての水素の利用拡大に貢献する。
脱炭素戦略に関しては、低環境負荷樹脂の取り扱い拡大に取り組む中、輸入販売を開始したバイオマスPP樹脂が国内大手化粧品メーカーの包装資材に採用された。同PP樹脂は、世界で唯一、非化石由来のバイオマス原料より製造されており、今後、日本市場での普及拡大を目指す。
セグメント別の経営成績は次のとおり。
総合エネルギー事業
エネルギー関連機器等の販売が堅調に推移したが、LPガス輸入価格が前年を下回り、販売価格が低下したことで減収。利益面においては、LPガスの卸売部門で販売数量が減少するとともに、市況要因(前年同期比20億6600万円の減益)により、減益となった。また、中国における景気減速の影響により、カセットこんろ・ボンベの販売が低調に推移した。売上高は1564億9200万円(同7億7000万円の減収)、営業損失は2億1100万円(同34億8200万円の減益)。
産業ガス・機械事業
水素ガスや水素関連設備の販売が増加した一方、中国において、エアセパレートガスは需要が低迷し、また、特殊ガスはヘリウムの市況軟化により、収益性が低下した。機械設備については、自動車業界・半導体業界向け設備の出荷が減少。売上高は1324億4700万円(前年同期比38億6400万円の増収)、営業利益は58億2300万円(同21億6500万円の減益)。
マテリアル事業
レア・アース等は中国の輸出規制が継続する中、安定供給に努めたことにより、販売が増加。加えて、低環境負荷PET樹脂の販売数量が増加し、新規連結の影響によりステンレスの販売が堅調に推移した。一方で、ミネラルサンド事業は豪州自社鉱区の収益性が悪化し、また、スマートフォン向けを中心とする機能性フィルムの売上が低調だった。売上高は1049億5500万円(前年同期比58億円の増収)、営業利益は60億7400万円(同5900万円の減益)。
その他
売上高は152億3100万円(前年同期比2億3000万円の増収)、営業利益は15億3100万円(同1億6300万円の減益)。


