大陽日酸、新型PSA式窒素ガス発生装置「RZ シリーズ」の販売開始
0.7MPa 以下の原料空気でも効率良く窒素ガスを製造
大陽日酸は、新機能を搭載した新型の PSA 式窒素ガス発生装置「RZ シリーズ」を 2021 年1月より販売開始した。
RZ シリーズは、0.7MPa 以下の原料空気でも効率良く窒素ガスを製造できる吸着剤(MSC:モレキュラ・シービング・カーボン)を新たに採用した。これにより圧力が低く利用が難しかった顧客の工場余剰エアを原料空気として使用することができ、省エネやコスト削減が可能となる。
また、新機能「ヒートドライブモード」を採用し、高温となる設置環境や猛暑日でも安定した窒素ガスの供給を実現した。加えて従来機ではオプションで搭載可能としていた、FE 省エネシステム*を標準搭載し、環境に配慮した商品となっている。
*FE 省エネシステム:インバータコンプレッサを用いずに窒素ガス消費量の変動に応じて、コンプレッサの消費電力を削減できる弊社独自の省エネ制御システム(特許取得済み)
新機能「ヒートドライブモード」
吸着剤は高温になるほど吸着能力が低下する。温度による酸素濃度異常での送ガス停止を避けるため、製品ガス中の酸素濃度の上昇を検知した際に、自動的に負荷を抑えて窒素ガスの供給を継続する機能を新たに搭載した。窒素 PSA の設置可能温度を従来の 40℃から 50℃に引き上げることが可能となり、高温となる設置場所や屋外での使用においても安定した稼働を実現した。
新型機モデル一覧
装置型式 | RZ100 | RZ130 | RZ170 |
窒素ガス純度※ | 99.9 vol% | 99.9 vol% | 99.9 vol% |
窒素ガス発生量※ | 100Nm3/h | 180Nm3/h | 240Nm3/h |
空気圧縮機動力 | 55kW | 75kW | 100kW |
今後の展開
大陽日酸の新型 PSA 式窒素ガス発生装置(RZ シリーズ)は、2021 年1月より販売を開始し、初年度(2021 年度)は 10 台の販売を見込む。The Gas Professionals として、ユーザーに最適なガス供給設備を提案すると共に、遠隔サポートサービスなどガステクノロジーを通じて様々な課題を解決するとしている。