エア・ウォーター・パフォーマンスケミカルを設立
ケミカル関連事業の新会社を設立し、連結子会社を統合。スマート社会に向けて機能化学品を成長の柱に
エア・ウォーターは2月10日開催の取締役会において、電子材料分野を中核とする機能化学品事業の強化を目的に新会社を設立し、エア・ウォーターケミカルカンパニー電材開発事業部を移管、さらに連結子会社である川崎化成工業株式会社と大東化学株式会社を新会社に統合することを決議した。
本統合の目的
エア・ウォーターのケミカル関連事業では、2015 年にはキノン事業を総合的に展開する川崎化成工業を、2019 年には酢酸ナトリウムのトップメーカーである大東化学をグループ化し、電子材料や医農薬中間体など高付加価値の機能化学品を生産している。
最近のリモートワークの広がりや 5G の実用化、スマート社会に向けた急速なデジタル化の進展に伴い、電子材料分野においては、電子機器に実装される各種素材の微細化、多層化、高周波対応、高耐熱化などが求められている。こうした環境を踏まえ、エア・ウォーターでは電子材料分野を注力分野としてケミカル関連事業の拡大を図ってきた。
今回、電子材料分野を中核とした機能化学品事業のさらなる強化を目的に新会社を設立し、エア・ウォーターケミカルカンパニー電材開発事業部を移管、あわせて川崎化成工業と大東化学を新会社に統合する。それぞれが保有する低誘電ポリイミド樹脂原料や光増感剤用途のキノン誘導品といった電子材料関連の技術資源と顧客基盤を最大活用し、新たな電子材料の開発を加速することで、今後の事業成長の柱として育成する。
また、電子材料分野以外でも、基礎化学品分野、食品化学分野、医農薬中間体分野を含む化学品事業全般において、来るべき超スマート社会に向けた需要構造の変化と拡大を先取りすべく、開発体制の強化と生産・物流体制の統合効果により、さらなる事業拡大を追求する。
本統合の概要(予定)
新会社の概要
- 商号:エア・ウォーター・パフォーマンスケミカル株式会社(仮称)
- 本店所在地:未定
- 代表者:代表取締役社長=堀 靖(現大東化学代表取締役社長)
- 事業内容:機能化学品の開発・製造・販売
- 資本金:100百万円
- 設立: 2021年10月1日(予定)
- 株主: エア・ウォーター㈱ 100%
- 拠点: 神奈川県川崎市/平塚市、静岡県御前崎市
方式
新会社を設立し、エア・ウォーターケミカルカンパニー電材開発事業部を移管。あわせて川崎化成工業、大東化学を吸収合併する。
本統合の対象会社の概要
川崎化成工業株式会社
- 本店所在地: 神奈川県川崎市幸区大宮町1310番
- 代表者: 代表取締役社長=小林 伸彦
- 事業内容: 有機酸製品、有機酸系誘導品およびキノン系製品の製造販売
- 資本金: 6,282 百万円※本年 3 月 10 日付で 100 百万円に減資予定
- 設立: 1948 年12 月4 日
- 株主: エア・ウォーター㈱ 100%
- 従業員数(2020年3 月31 日現在): 272 名
- 売上収益(2020 年3 月期): 14,657 百万円
大東化学株式会社
- 本店所在地: 神奈川県平塚市須賀2700 番地
- 代表者: 代表取締役社長=堀 靖
- 事業内容:無機および有機工業薬品の製造販売、薬液調合受託
- 資本金: 247 百万円
- 設立: 1950 年12 月25 日
- 株主: エア・ウォーター㈱ 100%
- 従業員数(2020年3 月31 日現在): 261 名
- 売上収益(2020 年3 月期): 7,772 百万円