昭和電工 2021年12月期第3四半期連結決算

電子材料用高純度ガスなど情報電子化学品事業は、旺盛な半導体用途の需要による数量増で増収

 昭和電工の2021年12月期第3四半期連結決算は、売上高1兆0516億9600万円(前年同期比65.4%増)、営業利益719億2600万円(前年同期は273億5300万円の損失)、経常利益732.億8900万円(同492億8000万円の損失)、親会社株主に帰属する純損益103億3000万円の損失(同663億0700万円の損失)だった。通期の業績予想と配当予想に変更は無い。

 売上高は、その他セグメントが昭光通商(株)の株式譲渡による非連結化で大幅減収、石油化学セグメントは市況回復、化学品、エレクトロニクス、無機、アルミニウムの4セグメントはCOVID-19で落ち込みの大きかった前年同期に比べ数量が回復し、さらに昭和電工マテリアルズセグメントの通期連結化により、総じて大幅な増収となった。営業利益は、その他セグメントは減益、石油化学セグメントは主にナフサ要因の大幅な改善、無機セグメントは鉄鋼需要の回復に伴う販売数量の大幅な増加、昭和電工マテリアルズセグメントの通期連結化により増益となった。化学品、エレクトロニクス、アルミニウムの3セグメントも増益。経常利益は、支払利息は増加したが、前年の旧日立化成(株)株式取得に関連する一過性の各種手数料等がなく、為替差益、持分法による投資利益が増加した。親会社株主に帰属する四半期純損益は、特別損失としてアルミ機能部材事業の生産拠点における環境対策費90億円、蓄電デバイス・システム事業の譲渡に係る事業構造改善費用301億円等を計上した。

 産業ガス(液化炭酸ガス、ドライアイス、酸素、窒素、水素)と基礎化学品(液化アンモニアなど)、情報電子化学品(電子材料用高純度ガスなど)を含む化学品セグメントの売上高は、1355億5800万円(前年同期比19.9%増)、営業利益164億2600万円(同76.2%増)と増収増益となった。液化アンモニアは数量増、産業ガス事業は増収、情報電子化学品事業は旺盛な半導体用途の需要による数量増で増収だった。