エア・リキード、国内に半導体向け超高純度産業ガスプラントを建設

段階的に総額約3億ユーロを投資、4つの最新鋭ガスプラントを建設し、毎年15億Nm3超の窒素・⾼純度ガスを⽣産

 エア・リキードは、エレクトロニクス分野における主要なマーケット・リーダー2社と超⾼純度キャリアガスの⻑期供給契約を締結し、段階的に総額約3億ユーロを投じて4つの最新鋭のガスプラントを建設、毎年15億Nm3を超える窒素や⾼純度ガスを⽣産する。

 先進的な半導体の戦略的な⽣産拡⼤をサポートするため、エア・リキードは日本国内に超⾼純度産業ガスプラントを建設・所有・運営する。新たに建設される4つの省エネ製造設備では、従来型の設備に⽐べ、年間で推定35,000トンの⼆酸化炭素(CO2)の排出を削減できるとみられている。

 これは、国内11,000軒の家庭から排出される⼆酸化炭素の合計トンに相当する。最初の製造設備は2022年の末頃を⽬処に稼働開始予定。

 エア・リキードはこの2社に対し、20年以上にわたって超⾼純度産業ガスを供給してきた。今回の新しい⽣産施設により、エア・リキードは⽇本における主導的地位を強化し、グループのエレクトロニクス事業の成⻑の勢いを後押しするとしている。

 エア・リキードグループのExecutiveCommitteeメンバーで、アジア太平洋地域を統括するFrançois Abrialは、次のようにコメントした。「⻑期的なパートナーであるこのお客さまと協⼒関係を強化できることを喜ばしく思っています。このたびの契約はまさに半導体産業のため、また当社の設備への投資を推進するという戦略に沿ったものです。これらの契約はエア・リキードが信頼性が⾼く、電⼒効率に優れた超⾼純度産業ガス製造ソリューションをお客さまに提供できることを物語っています。また、お客さまの⼆酸化炭素排出量削減も⽀援するなど、当社の持続可能性の⽬標にも即しています」

⽇本におけるエア・リキード

 ⽇本エア・リキード株式会社(ALJ)は1907年に創業、100年以上にわたって⽇本の産業の発展に貢献してきた。ALJは約2,000⼈の⾼度な技能を持つ従業員を擁し、エレクトロニクスなどの産業分野の企業に窒素や酸素を供給し、顧客と連携して問題解決や共同研究を⾏っている。

エア・リキードのエレクトロニクス事業

 エア・リキードのエレクトロニクス事業部⾨は、2021年に20億9600万ユーロの収益を上げ、この業界向けの超⾼純度ガスや先端材料の設計・製造・供給において世界をリードする。エア・リキードのエレクトロニクス事業部⾨は、半導体、太陽光発電、フラットパネルディスプレイ市場に⾰新的で持続可能なソリューションを提供する⻑期的なパートナーとなる。世界中で約4,500⼈の従業員が、ユーザーのニーズに迅速かつ信頼性を持って応える。www.electronics-airliquide.com


 産業と健康に技術とサービスで貢献するガス事業の世界的リーダーとして、エア・リキードは全世界75カ国で約66,400⼈の従業員を擁し、380万以上の顧客と医療ガスの患者にサービスを提供する。酸素、窒素、⽔素は、⽣命、物質、エネルギーに⽋かせない必要不可⽋な⼩分⼦であり、エア・リキードの科学領域を具現化するものとして、1902年の創業以来、同社の研究領域と事業活動の中⼼活動の核となってきた。

 エア・リキードのアンビションは、気候変動とエネルギー転換への⼒強いコミットメントが中⼼となる戦略でガス産業をリードし、⻑期的パフォーマンスを維持し、持続可能性に寄与することになる。顧客を中⼼に据えた変⾰を戦略として実⾏し、⻑期にわたる利益ある、統制の取れた、責任ある成⻑を目指す。卓越したオペレーション、選択的な投資、オープンイノベーション、全世界にまたがるグループのネットワーク組織によりこれを達成。社員のコミットメントとイノベーションにより、エネルギーと環境の転換、ヘルスケアの進展、デジタル変⾰を捉え、全てのステークホルダーにより⼤きな価値をもたらすとしている。

 2021年の売上⾼は230億ユーロ強。エア・リキードは、ユーロネクスト・パリ(A部)に上場されており、CAC40、CAC40 ESG、EURO STOXX 50指数およびFTSE4Good Indexの構成銘柄。