エア・ウォーター炭酸のドライアイスベストが累計販売数1万着を突破

工場や工事現場などの酷暑現場での熱中症防止に貢献

 エア・ウォーターのグループ会社で、ドライアイスの国内トップメーカーであるエア・ウォーター炭酸㈱が製造・販売する「ドライアイスベスト®」が、2008年8月の販売開始からの累計販売数が10,000着を突破した。

 ドライアイスベストは工場や工事現場など作業環境温度が45℃を超えるような、さまざまな酷暑現場で導入されている。ポケットにドライアイスを入れ、内側のダブルメッシュ構造を通して冷気を取り込むことで、身体を優しく冷やす。他の空調服や蓄冷剤を使用する場合と比較して冷却効果が高く、特に2016年以降、熱中症対策の気運の高まりを受け、製鉄・ゴム・自動車・セメント・硝子などの生産現場で幅広く利用されている。熱中症リスクの軽減はもとより、作業者の集中力低下を防ぎ、現場の士気や生産性の向上にもつながるとされる。

 2021年7月には表地、裏地、ポケット部分からファスナーまで全ての素材が難燃製の「オール難燃製」の特許を取得した。また、生地指定から付属品取り付け、会社ロゴ入りなど顧客の要望に合わせた特注品も製造・販売可能。今後も、さらなる軽量化や使い勝手の向上などを目指して、改良を加える。

エア・ウォーター炭酸 ドライアイスベスト
オール難燃製 長尺タイプ(左)と軽量化を図った短尺タイプ(右)

「ドライアイスベスト」について

1.ドライアイスベストの特徴

  • 長尺は9箇所、短尺は5箇所のドライアイス収納ポケットがあり、1箇所のポケットには約250gのドライアイスが入る
  • 作業環境温度45℃において、約2時間~3時間の使用でドライアイスは昇華してなくなる
  • 高所作業用に背中にハーネスを通す穴が開いており、生地は難燃製素材で洗濯も可能
  • ドライアイスの昇華によりポケット表地に多少の霜は付くが、作業着が濡れることはない
ドライアイスベスト

2.ドライアイスベストの種類

タイプ表地ポケット地ポケット数サイズ価格(税込)
レギュラー製長尺難燃製ポリエステル製9FREE19,800円
レギュラー製 短尺難燃製ポリエステル製5FREE14,300円
オール難燃製長尺難燃製難燃製9FREE30,800円
オール難燃製短尺難燃製難燃製5FREE22,000円

3.開発・販売の経緯

年月経緯
2007年度高温作業所、熱中症防止対策向けにドライアイスを使用し、収納ポケット部をダブルメッシュ構造としたドライアイスベストを開発
2008年8月レギュラー製を販売開始
2012年9月レギュラー製の特許取得
2016年5月オール難燃製を開発、販売
2017年5月軽量化として短尺タイプを販売開始。レギュラー製、オール難燃製の長尺、短尺の品揃えに
2020年7月商品名「ドライアイスベスト」商標登録
2021年7月オール難燃製の特許取得
2021年7月累計販売数 10,000着を突破

4.関連する特許

品名発明の名称出願日登録日特許番号
レギュラー製冷却装置2008年5月15日2012年9月7日第5078742号
オール難燃製熱所作業用冷却服2016年9月29日2021年7月26日第6917690号
  1. レギュラー製(ダブルメッシュ構造)仕様について(特許:第5078742号)
     ドライアイス装着部分にダブルメッシュ構造を採用。ドライアイスの冷気はダブルメッシュの粗いメッシュ側から入り、細かいメッシュを通り人体へ供給される。人体の熱気は細かいメッシュを通り、ドライアイス冷気と混合され、粗いメッシュを通り大気へ放出される。このことにより、身体を優しく冷却する構造になっている。
  2. オール難燃製仕様について(特許番号:第6917690号)
     表地、裏地、ポケット部分からファスナーまで全てに難燃製の素材を使用。火気現場や可燃製作業着厳禁の職場に最適な仕様になっている。

エア・ウォーター炭酸株式会社 会社概要

  1. 設立: 1971年7月
  2. 代表者: 代表取締役社長 波多野 和彦
  3. 本社: 東京都港区新橋4丁目21番3号
  4. 資本金: 480百万円
  5. 株主: エア・ウォーター株式会社(100%)
  6. 従業員数: 130名(2022年1月1日時点)
  7. 事業内容: ドライアイス、液化炭酸ガスの製造および販売