東京ガスケミカルがエアセパレートガスと液化炭酸ガス価格を再度値上げ

2022年10月出荷分より、酸素・窒素・アルゴンは15%以上、液化炭酸ガスは10%以上の価格改定

 東京ガスケミカルは2022年10月出荷分より、酸素・窒素・アルゴンの産業ガスと、液化炭酸ガスの価格を再度値上げする。改定幅は酸素・窒素・アルゴンが現行価格に対し15%以上、液化炭酸ガスが同10%以上の値上げとなる。

 東京ガスケミカルでは、2022年3月出荷分より、エネルギー市況の高騰ならびに物流コストの大幅な上昇等の影響を受けて酸素・窒素・アルゴンの産業ガス価格改定を実施した。

 その後、さらにエネルギー市況の高騰が続き、加えて、現下の円安動向の影響を受けた電力料金の高騰は当初の想定を遥かに超える水準となり、また、燃料代の高騰等の影響により物流コストも著しく上昇しているとしている。

 同社では、2022年3月の価格改定により、それ以上の顧客への負担を極力回避すべく、物流効率化策の実行等コスト削減に努め、かつ、安定供給に全力を尽くしてきたが、残念ながら、さらなるコスト上昇幅は自社の自助努力で吸収できる範囲を大幅に超えているとし「重ね重ね心苦しいお願いではございますが、(中略)お取引先様各位への価格改定を再度お願い申し上げる次第」としている。

 液化炭酸ガスについても、2022年4月出荷分より、原料元ソースプラントからの原料調達コスト上昇等の影響を受けて液化炭酸ガス価格改定を実施。その後2022年8月まで、関東地区に限らず全国の原料元ソースプラント、ならびに液化炭酸ガス製造プラントにおけるトラブル等を起因とした不安定な操業が相次ぎ、需給環境が大変厳しい状況の中、顧客への安定供給に努めてきた。

 今後、2022年9月以降、予定されていた自社原料元ソースプラントの操業停止期間がさらに延長されていること、ならびに、当該期間における他社からの調達コストがエネルギー市況価格の高騰により、大幅に上昇している影響等により、甚だ不本意ではあるが、取引先への価格改定を再度要請するとしている。