エア・ウォーター、熊本県菊池郡大津町にエレクトロニクス関連事業のグループ複合拠点を新設

国内の最先端拠点で伸長する半導体材料需要の獲得に注力

　エア・ウォーターは、熊本県菊池郡大津町にエレクトロニクス関連事業に特化したグループ複合事業所を新設する。近隣で建設が進められている半導体デバイスメーカーをはじめとしたエレクトロニクス関連産業に向けた複合事業拠点として、2023年6月の着工を予定する。

　エア・ウォーターグループは、大型オンサイトプラントによる窒素ガス供給のほか、特殊ガス、特殊ケミカルや供給機器、機能材料など、半導体製造のバリューチェーンを支える幅広い製品・サービスを有する。

　現在、熊本県菊池郡では、世界最大の半導体受託製造会社である台湾TSMC社の半導体製造工場（運営会社：JASM^※）の建設が進められている。今後も国内外の半導体関連企業が集積することが見込まれることから、近隣地にエレクトロニクス関連事業に特化した複合事業所を新設し、伸長する半導体材料需要の獲得を進める。

※JASM：Japan Advanced Semiconductor Manufacturing

　同拠点には、主にJASM向けに、半導体製造に不可欠な特殊ガス、特殊ケミカルや基礎化学品などを保管する倉庫を設け、サプライチェーンに不足が生じないよう、きめ細やかな供給体制を構築する。

　また、営業やメンテナンス面においても、ガス精製装置や半導体材料、各種部品などの製造・販売を行うグループ会社が一体となり、同地域の半導体関連企業に顧客密着型のサービスを展開することで、事業拡大を目指す。

　なお、将来的には、同拠点に窒素ガスなどの産業ガス製造プラントを建設し、近隣の半導体製造工場等に供給することも視野に入れる。