東京高圧山崎 2023年5月期通期連結決算

産業ガス・溶材機材事業は売上高87億1700万円(6.0%増)、セグメント利益3億4600万円(119.2%増)

 東京高圧山崎の2023年5月期通期連結決算は、売上高121億9200万円(前年同期比5.7%増)、営業利益4億0100万円(同90.8%増)、経常利益3億9200万円(同86.7%増)、親会社株主に帰属する純利益1億0800万円(同9.6%減)だった。年間配当金は前期比20円減の50円。

 当期連結決算において、子会社のメーコー(株)元役員からの訴訟に関し、和解が成立し、メーコー(株)は和解訴訟金1億3500万円を特別損失として計上した。また、東京高圧山崎が保有する固定資産について、減損損失1億2800万円、その他の保有する固定資産について、固定資産売却損200万円、固定資産除却損200万円を特別損失として計上した。

セグメント別業績

(産業ガス・溶材機材事業)

 売上高は87億1700万円(前年同期比6.0%増)、セグメント利益は3億4600万円(同119.2%増)。

 産業ガスは、全般的に需要は伸び悩み、出荷数量は減少したが、原材料価格の高騰による販売価格の見直しにより、売上収益は増加となった。特にレアガスにおいては、価格高騰前の在庫を保有していたことにより、売上収益ともに大幅に増加した。

 溶材機材は、消耗品等の需要は伸びたが、前年に比べ溶接材料や設備工事関連の需要が低調に推移したため、売上収益ともに減少した。

(ファイン製品事業)

 売上高は34億4400万円(前年同期比5.1%増)、セグメント利益は4200万円(同18.1%増)。

 化学品は、原材料価格の上昇により、無水ホウ酸の需要が低迷したため、前年に比べ売上収益ともに減少した。

 化成品は、大口販売先による調達リスクの分散の方針から有機化学品の出荷数量は半減したが、ノンフロン発泡材やウレタン断熱パネルの需要が増加したため、前年に比べ売上収益はともに増加した。

 特機製品は、装置関連の需要は低迷したが、マスフローコントローラを中心とした精密機器や部品の販売が堅調に推移し、売上高は増加となった。

 建設用塗料及び塗材は、卸販売と工事現場の需要が増加し、売上高は前年に比べ増収となったが、原材料価格の上昇を販売価格に転嫁できず、減益。

(その他)

 不動産賃貸業等を営んでおり、当連結会計年度におけるその他の売上高は2900万円(前年同期比15.4%減)、セグメント利益は1100万円(同27.2%減)。


 2024年5月期の通期連結業績予想は、売上高121億9700万円(前年同期比0.1%増)、営業利益2億8900万円(同27.9%減)、経常利益2億7700万円(同29.2%減)、親会社株主に帰属する純利益1億5900万円(同46.2%増)を見込む。年間配当を予定するが、具体的な金額は現時点で未定としている。