東邦アセチレン 2024年3月期第2四半期連結決算

通期業績予想を上方修正、各種高圧ガスの需要が堅調

 東邦アセチレンの2024年3月期第2四半期連結決算は、売上高162億円(前年同期比3.3%増)、営業利益7億3200万円(同26.3%増)、経常利益8億4700万円(同26.0%増)、親会社株主に帰属する純利益4億6200万円(同25.0%増)となった。

 直近公表の通期連結業績予想を上方修正し、売上高360億円(前年同期比5.6%増、前回予想比変更無し)、営業利益19億円(同24.8%増、同2億円増加)、経常利益21億円(同24.7%増、同2億円増加)、親会社株主に帰属する純利益12億円(同21.4%増、同1億円増加)とした。また、配当金予想も修正し、中間配当金を25円(前回予想比5円増配)、期末配当金を8円(2023年12月31日基準日の株式分割前換算で40円)とした。

 通期連結業績予想は、液化石油ガスが輸入価格の変動に伴い販売価格が下落したものの、各種高圧ガスの需要が堅調なことに加え、電気料金等のコスト上昇に伴う製品価格修正が浸透していることもあり、営業利益以下について当初想定を上回ることが見込まれるとしてる。

セグメント別業績

ガス関連事業

 売上高は、91億3100万円と前年同四半期に比べ1億8100万円(2.0%)増加、営業利益は7億9100万円と前年同四半期に比べ2億3900万円(43.4%)の増加となった。

 液化石油ガスは輸入価格の変動に伴い販売価格が下落したが、各種高圧ガスは調達コスト増加に伴う販売価格の改定が浸透したことに加え、窒素は発電所向けの出荷数量が増加し、売上高は増加した。

 利益面では、電気料金の上昇に伴い製造コストが増加したが、各種高圧ガスの価格改定の浸透及び窒素の好調な出荷等により、営業利益は増加した。

エスプーマ関連事業

 売上高は、9億1500万円と前年同四半期に比べ3700万円(4.3%)増加したが、営業利益は2億3600万円と前年同四半期に比べ1700万円(6.8%)の減少となった。

 食品関連器材の需要が増加したこと等により売上高は増加。営業利益
は、食品用ガス容器の購入に伴う販売費及び一般管理費の増加により減少した。

器具器材関連事業

 売上高は、52億0700万円と前年同四半期に比べ5億0100万円(10.7%)増加、営業利益は2億2800万円と前年同四半期に比べ6200万円(37.2%)の増加となった。

 溶接材料は自動車関連向け、溶接切断器具は消耗品及び大型工作機械の需要が増加したこと等により売上高は増加した。営業利益は、売上総利益の増加に伴い増加した。

自動車機器関連事業

 売上高は、3億1400万円と前年同四半期に比べ2億7200万円(46.4%)減少、営業損益は前年同四半期に比べ2900万円減少し、900万円の営業損失(前年同四半期は1900万円の営業利益)となった。

 自動車部品メーカーの国内外の設備投資需要が減少したこと等により売上高は減少し、営業損失となった。

製氷機関連事業

 売上高は、5億1800万円と前年同四半期に比べ1億1300万円(28.1%)増加したが、営業利益は1300万円と前年同四半期に比べ2800万円(67.7%)の減少となった。

 製氷・冷凍機械の大型物件の増加及び作業進捗が進んだことにより、売上高は増加。営業利益は、製造コストの増加により減少した。

その他

 売上高は、1億1400万円と前年同四半期に比べ5100万円(31.2%)減少、営業利益は2100万円と前年同四半期に比べ400万円(17.1%)減少となった。

 大型の医療用ガス配管工事の減少により、売上高及び営業利益は減少した。