伊藤忠エネクス、岡山県で高品位尿素水AdBlue®の製造工場を竣工

グループで2カ所目、西日本では初の自社工場が稼働

 伊藤忠エネクスは、岡山県倉敷市にグループで2カ所目、西日本では初となるAdBlue®※1(以下「アドブルー」)の製造工場「岡山アドブルー工場」(所在地:岡山県倉敷市福江 539-1)を新設し、2023年11月20日に竣工式を執り行なった。2023年12月より製品の出荷を開始する見通し。生産能力は月間2000KL。

伊藤忠エネクス「アドブルー」製造工場
新工場に整備した尿素水を貯蔵するタンク

 アドブルーとは、ディーゼルエンジン車の排気ガス中に含まれる有害な窒素酸化物(NOx)を無害化する効果を持つ高品位尿素水のこと。日本では環境省による排出ガス規制を受け、アドブルーの使用を必須とする尿素SCRシステム※2を搭載したディーゼルエンジン車両が年々増加しており、これに伴いアドブルー需要も成長を続けている。

 伊藤忠エネクスグループは、配送網を全国に広げながらアドブルー販売を強化してきたが、2021年にグループで初となるアドブルーの製造工場を埼玉県に新設し、製造領域にも進出した。今回新設するアドブルー製造工場においては、岡山という立地を生かし今後需要が見込まれる船舶向けAUS40の販売強化も視野に入れている。グループとして徹底した生産管理を行いながら、東日本におけるアドブルー供給の安定化に取り組んできたノウハウを生かし、西日本においても強固なアドブルー供給体制の構築を目指す。

 伊藤忠エネクスは中期経営計画「ENEX2030」で「現場力の強化」を掲げており、本取組みはこれに合致するもの。本取組みを通じて、全国におけるアドブルー供給のさらなる安定化を図りながら、地球環境への負荷低減、運送業界の事業継続に貢献する。

※1 AdBlue®(アドブルー®)は、ドイツ自動車工業会(VDA)の登録商。詳細は、伊藤忠エネクス公式メディア「Blue Media」の 「アドブルーって何?」
※2 アドブルーを排気ガスに噴霧することで、排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を無害化するシステム